出張先のホテルで午前2時、フロントから「今すぐ部屋を替わって」と内線が入る。理由を尋ねると、見知らぬ男が“夫”を名乗り合鍵を求めてきたという。独身の私が戦慄する中、元の部屋に残された洗面台の眼鏡は、なぜか綺麗にケースへとしまわれていた――。施錠された空間をすり抜け、日常の善意を隠れ蓑にして静かに迫る気配。二度と、一人でホテルに泊まれなくなる。日常の隙間に潜む悪意を描き出す、戦慄の心理サスペンス。
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