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"レジで3860円を払ってくれた男は、巨大企業の会長だった" 第10話

発注元からの正式な調査が入り、夜に咲の利用者名で評価が更された履歴が示された。

咲は事実無根だと反論したが、調査が終わるまで業務の部止を言い渡されてしまう。

咲は確認のため、自分が保管していた原本の写真と更を理して提した。しかし画面に残された利用者名は確かに自分のもので、事をらない相には自然に映る。

瀬は横で資料を確認しながら、咲がそのに事務所をていたことを覚えていると言ったが、それだけでは操作した物の特定には至らなかった。

以なら皆で昼を取っていたさな休憩にも、ぎこちない空気が流れた。自分の潔を説すればするほど、疑いをらすには言葉以の証拠が必なのだと痛した。

同僚たちの線がたくなり、事務所全体の契約も止の危に陥った。佳代は咲を責めず、確認できる記録を残すよう励ましてくれた。

その夜、咲の元に宮グループの関連会社から、確認を認めれば円満に解決するという圧力の話がかかってきた。しかし咲は確認していないことを認めるわけにはいかないと突っぱねた。

同じ頃、連は本社の会議でから調査事務所の問題について報告を受けていた。

担当者が野咲だとり連の表が変わったが、彼はに任せず、資料の作成履歴や承認権限などを正式な監査続きを通して調査するよう命じた。

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報告を聞いている、連は昨夜の堂で咲が話した言葉をいしていた。確認していないことを確認したようにはかない。

その信を持つ彼女が、自分の報告を都よくき換えたとは簡単には考えられなかった。だが会である自分が彼女を信じていると宣言すれば、調査そのものへの圧力になりかねない。

連は担当部署を越えた監査の体制をえるよう指示し、会の名を使った決裁がするなら、それも例なく確認するよう求めた。個な信頼を守るには、公な続きを曲げないことが必だった。

翌、域の報サイトに咲と巨企業の会との個な繋がりを匂わせる記事が掲載された。

さらに咲の元へ届いた業務止の通には「会確認済み」という印字があった。連がこの正に関わっているのではないかという疑が咲の胸をよぎる。

その夜、咲は連と喫茶で会い、通を見せた。連は類のを把握しておらず、自分が指示したものではないと確に否定した。

咲は連の言葉を信じたいといつつも、特別扱いで問題を解決してほしくないと伝え、疑惑がれるまで個に会うのを控えたいと申した。連は彼女の志を尊し、納得できるまで待つと静かに約束した。

喫茶をた、のにはこれまでになかった距がまれていた。

咲はその距を自分で選んだと分かっていたが、連が追いかけて来ないことに寂しさも覚えた。

好きになりかけている相を疑うことは苦しい。それでも疑いをみ込んで笑いえば、いずれ自分の仕事にも誇りにも嘘をつくことになる。連もまた、の扉をけるまで彼女のろ姿を見つめていた。

今ここで力を使って疑惑を消しても、それでは彼女が望む答えにならない。必なのは言葉による弁解ではなく、誰が見ても確認できる事実だった。

連は独監査を化し、の管轄する都事業管理にもメスを入れた。

監査の結果、評価が変更された夜に部保守用の権限が正使用されていたこと、方発という会社がの親族と資の繋がりを持ち、透な取引をめていたことが次々とらかになった。

監査担当者は関連会社から提された契約資料と支払い記録を照らしわせ、通常の承認経かられた続きが複数あることを確認した。

方発の名がるたび、担当者たちは関係するの取得期と評価案の変更期を並べていった。いずれも単独では偶然と説できそうな記録だったが、ねわせると同じ方向に利益が流れている様子が浮かびがる。

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