"「妹の祝いだ50万出せ」と言った夫の裏の顔" 第18話
陸幹線でく、沢への旅。 誰かのための贅沢ではなく、私が、私の稼いだおで、私自のために選んだ旅程だった。
玄関の鏡でだしなみをえていると、ポケットのでスマートフォンがさく震えた。
画面をくと、美からのメッセージだった。
添付されていたのは、枚の写真。
どこまでも突き抜けるような、の青空。 見渡す限りの広な丘陵と、鮮やかなラベンダー畑。 その真んで、素朴なソフトクリームを片に、し焼けした翔太さんと美が、満面の笑みで並んで写っていた。
写真のには、い文章が添えられていた。
『由美さん。 でコツコツ貯めたおで、願のに来ることができました。 級なホテルでも、スイートルームでもないけれど、自分たちの力で辿り着いたこの景が、何よりも誇らしいです。 あの、私を突き放し、現実を教えてくれて、本当にありがとうございました。 これからは、自分の力で幸せになります』
スマートフォンの画面を見つめながら、私の元から、自然と柔らかな笑みがこぼれ落ちた。
『素敵な景ですね。おのしい旅ちを、から応援しています。 どうか、良い旅を』
返信を送信し、画面をスリープにする。 黒い画面に映った私の顔は、10のどの写真よりも、澄んだ目をしていた。
かつて、あのの々は「族だから」という言葉を、搾取と支配のための免罪符として使っていた。 すること、を削ること、理尽に耐え抜くこと。 それが「されるための対価」だと、私は自分に言い聞かせ、呪縛に縛られ続けていたのだ。
けれど、本当の族は、そんなものではない。 誰かを踏み台にして成りつ関係など、初めから族ですらなかったのだ。
私はボストンバッグを肩にかけ、部の鍵を閉めた。
元のチケットケースには、沢きの幹線の切符が枚。 私の名で予約し、私の座から支払った、私だけの切符。
初の眩しいのへ、私は迷いのない取りで踏みしていった。