みかん小説
本棚

"結婚5周年、夫が義妹と泊まった1708号室" 第8話

「巡査さん、ゆきの背景も調べますか?」

私は探るように尋ねた。

「彼女の父親は、元警庁の健です」

田警官の表が、瞬にして見物になった。

健は退職したとはいえ、警察組織内での威は未だに健なのだ。

「藤原さん、薬をすり替えたは何ですか?」

私の目は突然赤くなった。

これは難しいことではなかった。

私はすでに3もまともに眠っていなかったのだ。

「彼を脅かしてやりたかったんです」

私は絶妙なタイミングで声を震わせた。

「彼が浮気していることに気づいて、ずっとしていました。そのは私たちの結婚記だったのに、彼はのうのうと……」

私はちょうど良いタイミングで言葉を詰まらせ、で顔を覆った。

田警官の線は自然に逸れ、テーブルのにある写真に落ちた。

佐藤ひろしと鈴がホテルのエレベーターで抱きっている写真だ。

付ははっきりと「63」、私の父の命となっていた。

「これらの証拠はどうやって集めたのですか?」

「私探偵です」

私はしない涙をハンカチで拭いた。

「8万6000円かかりました。領収は全部ここにあります」

田警官は私が用した分い資料をめくり、突然尋ねた。

「その物用興奮剤の副作用をっていましたか?」

「は、拍数ががって体がくなるかもしれないと言っていました」

広告

私は目をきく見いて無実を訴えた。

「ゴールデンレトリバーに何度も使ったけど、問題が起きたことは1度もないって……」

私の声はどんどんさくなっていった。

「あんなにたくさんむとはわなかったんです」

「法医学鑑定によると、佐藤さんの体内の薬物は正常値をはるかに超えていました」

田警官は私の目をじっと見つめた。

「6粒全てを用したと?」

私はを覆い、絶妙な驚きと納得の表を作った。

「2で分けたんですね。彼ら、普通の精力剤だとったんだわ」

聴取は2続いた。

警察が帰る、私は玄関まで見送った。

田警官がドアをける直、突然振り返った。

「藤原さん、随分と静ですね」

「やましいことがないからです」

私は彼の目を見つめ返した。

「もし彼を傷つけたいなら、こんな愚かな方法は使いません」

ドアを閉めると、私はすぐに伊藤剣にメッセージを送った。

『完。彼ら信じたわ』

伊藤剣から、即座に返信があった。

『ぶのはまだい。佐藤のは渡辺ホールディングスの弁護士を雇ったらしい』

私の指が直した。

渡辺ホールディングスは京最の産会社だ。

傘の法律事務所は「必勝格」と呼ばれている。

『いくらせば解決できるの?』

『の問題じゃない』

伊藤剣から、刻な声で音声メッセージが届いた。

『渡辺ホールディングスは、佐藤のと何らかの関係がある。

今回は佐藤ひろしを完全に潰しに来てるんだ。おも利用されないように気をつけろよ』

その報を消化しきれないうちに、またインターホンがけたたましく鳴った。

監モニターを見ると、顔を真っ赤にして叫び、酒瓶を振り回す佐藤孝志が映っていた。

「藤原ゆい!てこい!」

彼はドアを激しく蹴りつけた。

「にいるのは分かってるんだぞ!」

私はマンションの警備員に話をかけた。

それからスマホの録画能を起し、ドアをしだけけた。

「孝志くん、酔ってるのね」

「この女!」

彼は息を荒くして、ドアの隙からびかかってきた。

「おが俺の妻の子宮を奪ったんだ!俺から……」

彼は突然泣き崩れた。

「俺には子供もいないのに!」

私は静に歩がり、彼の歪んだ表がカメラに収まるように角度を調した。

「子供、本当にあなたの子供だったとう?」

この言葉は、に油を注ぐようなものだった。

佐藤孝志は酒瓶を振りげ、私のめがけて叩きつけようとした。

私は素くをかわした。

酒瓶が壁に激突し、ガラスの破片が玄関でび散った。

私のふくらはぎに切り傷ができ、赤い血が滲んだ。

「殺してやる!」

佐藤孝志がフラつきながら、再びびかかってきた。

彼が私の襟首を掴もうとした瞬、2の警備員が駆け込み、彼をに押さえつけた。

私はしゃがみ込み、に押しつぶされて変形した彼の顔に向かって声で言った。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: