みかん小説
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"鍵をかけた部屋で、誰かがシャワーを浴びている" 第2話

警察に相談したほうがいいかと尋ねると、「実害がない段階ではパトロールの化をお願いする程度になるかといますが……のため最寄りの交番へかれてみては」とお決まりの返答が返ってきた。

結局、そので駅の交番に寄り、若い警察官に事を話した。 警察官は親にメモを取ってくれたものの、「施錠忘れの能性はありませんか」「の方に鍵を貸したことは?」と、こちらの落ちを回しに確認してくる。の髪の毛を見せられるわけでもなく、被害届を受理できるような事件性はないと言われ、部の防犯指導のパンフレットを渡されて終わった。

納得はいかなかったが、警察の言うことも無理はなかった。鍵がいていて、誰もいなくて、何も盗まれていないのだ。

そのの午、私は仕事をめに切りげ、量販で玄関用の補助錠と、Wi-Fiに接続できる型の見守りカメラを台購入した。スマートフォンのアプリでリアルタイムの映像が確認でき、体検能もついている。

帰宅すぐに、玄関ドアの内側に力な両面テープで補助錠を取り付けた。カメラはリビングのキャビネットのに置き、玄関からリビングへ通じる線が映るように角度を調した。

これで丈夫なはずだ。 もし誰かが侵入すれば、ドアをけた瞬にスマホへ通が届き、顔が録画される。

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その夜は何事もなく過ぎた。カメラのアプリは沈黙を守り、部のには私自の活音だけが満ちていた。私はしずつ緊張を解き、張の疲れを埋めるように眠りについた。

悪が現実になったのは、そののことだった。

付が変わって、夜を回った頃だったとう。

ふと、識が浮した。 目覚ましのアラームではない。何か規則な、微細な振が壁を伝って朶を打っていた。

サーーーッという、微かな音。

寝のドアはしだけけてあった。通しをよくするためだ。暗のでを起こし、息を殺してを澄ませる。

配管のを、量のが流れ落ちていく音。 そして、浴のを叩く、気よいシャワーの噴射音だった。

血の気が気に引いていくのが分かった。の先から急速に温度が失われ、喉の奥がカラカラに乾きつく。

(嘘でしょう……?)

枕元のスマートフォンを掴む。画面のかりをで覆いながらロックを解除した。 防犯カメラの通は件も届いていない。アプリをいてリアルタイム映像を確認する。暗モードの画面には、静まり返ったリビングが青く映しされているだけだった。誰もいない。具の配置もそのままだ。

だが、音は止まらない。 むしろ勢いを増し、ジャアアアッと確実に私の部の浴から響いてくる。

臓が肋骨の内側を激しく乱打していた。 ベッドからをろす。フローリングのたさがの裏から突き刺さる。防犯ブザーと護用のスプレーを握りしめ、音をてないよう摺りで寝をた。

リビングを横切り、廊へと通じる引き戸にをかける。 指先が刻みに震えて、製の枠に爪が触れる微かな音すら爆音のようにじられた。

く戸をける。 廊は真っ暗だった。だが、にある浴の乳のプラスチック折れ戸の向こうから、オレンジの淡い照が漏れしていた。換気扇の回転音に混じって、鹸の泡つような気配と、温かい湿気がドアの隙から漂いてくる。

誰かが、いる。

私のの、鍵をかけたはずの部で、誰かが裸でシャワーを浴びている。

が竦んで歩もけなかった。 警察を呼ばなければならない。今すぐ寝に戻り、鍵をかけて〇番を押すんだ。のの理性はそう叫んでいるのに、線がどうしても折れ戸の擦りガラスかられなかった。

湯気の向こうに、おぼろげなが揺れている。 柄な体つきだった。を洗い流しているのか、両腕をげて部に当てているシルエットが見える。

そのとき、に音が止まった。

キュッと蛇が締められる音が、静まり返った廊に異様に瞭に響いた。

静寂がりる。 残された滴が、ポタ、ポタとすのこに落ちる音だけが続く。

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