"末席の男が放った三百億の通告" 第18話
最のものでも初旬にはすべて完いたします。また、グループ社員千百名分の与振込座も、支分より順次、経由へと切り替えます。なお、が社には王さんからの借入は切ございません。創業初期の借入を完済して以来、無借経営を継続しております」
「関連会社はどうなっている?」
「グループ傘の関連企業社が、それぞれ王の各支に座を保しております。こちらも親会社と同様の順で、順次資の引き揚げをめます」
「分かった。頼む」
柴田は資料の次のに指を添えた。
「正式な通は、本午ちょうどに、王京支および本法営業部宛てに、面と話で同にいます。面には、事実のみを記した詳細な『理由』を添付いたします。同窓会の、所、久次による具体な発言内容、そしてこの名刺の両面のコピーを添付いたします。原本は、社がお持ちください」
柴田は名刺を両で持ちげ、俺の元へと恭しく返却した。
「社、のために申しげます。理由に『これは個のみによるものではない』と注釈を入れることはできません。けばくほど、相にはみ言のように聞こえてしまいますから」
「かなくていい。相がどう受け取ろうと、うちの資をどこに預けるかを決めるのは、うちの経営陣の専権事項だ。
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説する義務すらない。ただ、理由は正確にけ。かなければ、あの女の父親である取に、事の真相が正確に届かない」
そこで、井がくい声でをいた。この会議で、度目の発言だった。
「……社。取個を攻撃するような文面にはするなよ。久取の名は、理由の本文からはせ。くべきは、久エリ次の役職と、その具体な問題発言の事実のみだ」
「ああ、分かっている。井の言う通りだ」
柴田が元のメモ用にその指示を素くき留めた。そして顔をげ、この朝、初めて元にわずかな笑みを浮かべた。
「社が、王さんとの取引を見直すが来るとは、にもっておりませんでした」
「切るんじゃない。健全な分散だ」
「はい、リスク管理に基づく、健全な分散でございます」
柴田は元の資料をまとめ、子からちがった。
「午に通が到達すれば、京支はまず『システムの入力エラー』を疑うはずです。民企業から度に百億円の解約通が届くことなど、彼らの業務経験、あり得ないことですから。その、話は本部の法営業部へがり、添付された理由と名刺のコピーが読まれる……そこからが、王さんにとっての、本当のの始まりです」
「……凄まじい話の嵐になるな」
「ええ。相当な件数になるかと」
元員である柴田は、徹なプロの顔でそう言った。
「秘の苗さんに、すべての着信を系列で詳細に記録するよう指示をしておきます」
「頼む。俺は切話にはない。『理由は面の通り』とだけ答えるよう、全社に徹底してくれ」
「承いたしました」
会議は、わずか分で終した。
百億円という途方もない資の移を決める会議としては、あまりにもかった。だが、これほどで決着できたのは、柴田がこの、万がのリスクに備えて『資分散計画』を毎完璧に更し続けていたからだった。
俺はその事実をっていたし、っていながら、その引きを引かずに封印してきたのだ。
午ちょうど。
王京支と本法営業部へ向け、解約通と理由が斉にファックスと特使便で送達された。
俺は社のなデスクに向かい、いつも通りに決済伝票と業務報告に目を通していた。
秘の苗は歳。俺のスケジュール管理と来客・話応対をにわたってに引き受けている、極めて優秀でを表にさないプロフェッショナルだ。
この朝、俺は苗に「今入る王からの話は、相の部署、氏名、刻、用件を枚の用に言句漏らさず記録してくれ。
用は何枚でも追加して構わない」とだけ命じておいた。