"全盲の義母が言い当てた味噌汁の色" 第15話
あるの夕方、事務所での続きの打ちわせを終えた、結が私を見て微笑んだ。 「美玲、再会したは本当ににそうな顔をしてたけど……ようやく、のみたいなるい笑顔に戻ったな」 「そうかな? 結くんのおかげだよ。本当にありがとう」 「俺は弁護士としての仕事をしただけさ。自分ので歩を踏みしたのは、美玲自の勇気だよ。……あ、そういえば、そのの元旦と義母の噂、聞いたか?」 「ううん、全然らないわ。連絡も断ち切ってるし」
結は苦笑いしながら、に入ってきたという談を教えてくれた。 「健太のやつ、結局で母親の儘と介護を抱えきれなくなって、仕事もちかなくなってさ。福祉事務所に泣きついて、母親を郊の特別養護老ホームに無理やり入所させたらしいよ」 「へえ……施設にね」 「ああ。しかも、母親のだけじゃりない施設費と、美玲への慰謝料の支払いで料がショートして、会社を辞めて転職したらしいぞ」 「転職? どんな仕事に?」 「……民の訪問介護の介護職だよ」
その言葉を聞いた瞬、私はわず吹きしてしまった。 「ふふっ……因果応報ね。皮肉なものだわ」 「まったくな。あんなに嫁に押し付けて見していた介護の仕事を、今度はので、をげてやらなきゃいけなくなったんだからな」 「でも……もう、私には何の関係もないわ」
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それが、かつての族に対する、私のからの最のだった。
「ねえ、結くん。そんな話よりさ」 私は顔をげ、満面の笑みで提案した。 「今度の週末、お世話になった友たちを私のアパートに招いて、久しぶりに料理を振るおうとうの。結くんも、もし良かったら遊びに来てくれない? ちゃんとお礼がしたいの」 「えっ、俺もっていいのか? 美玲の料理、楽しみにしてるよ」
数の週末。 私のさなアパートのリビングには、代の友たちの楽しげな笑い声が響き渡っていた。 ダイニングテーブルのには、私が朝から腕によりをかけて仕込んだ料理の数々が、美しく並べられていた。 季節のキノコとほうれんをふんだんに使った焼きたてのキッシュ、完熟トマトとハーブでじっくり煮込んだ柔らかな鶏肉の煮込み、滑らかな舌触りのカボチャのポタージュスープ、そして彩り鮮やかな季節のフルーツの盛りわせ。
「うわあ、すごい! 美玲、これ全部作りなの!?」 「まるでおしゃれなレストランのディナーみたい!」 友たちが歓声をげながら料理をに運び、々に「美しい!」「信じられないくらいが込んでる!」と絶賛してくれた。 結もワイングラスを片に、キッシュを美しそうに頬張りながら言った。 「美玲は本当に料理がいんだな。
こんなにのこもった美い飯を、平気でゴミに捨ててた元旦たちの気がれないよ」
その温かい言葉を聞いた瞬、私の胸の奥にこびりついていたたい氷が、完全に溶けっていくのをじた。 誰かの嫌を取るためでもなく、義務として搾取されるためでもない。 自分のために、そして、私を本当に切にってくれる好きなたちの笑顔のために作る料理は、こんなにも楽しくて、こんなにも幸せに満ちたものだったのだ。
「やっぱりね……自分のために作るお料理が、世界で番美しいわ」
私がそう言って微笑むと、友たちは温かな笑顔で頷き、グラスを掲げて乾杯してくれた。 私のしいは、まだ始まったばかりだ。 誰かの嘘に振り回されることも、誰かに都よく利用されることも、もう度とない。 私は私ので、私のをし、を向いて歩いていくのだ。 その確かな幸福を胸いっぱいに噛みしめながら、私は自分の作った温かいスープをに運んだ。 それは、私のこれまでのので、違いなく番美しくて、優しいがした。