"「娘に頼まれたから」深夜に30個の弁当を作る母、私は何も知らなかった" 第10話
お兄ちゃんも反省してるんだし、族ので話しって、お母さんにおを返済させて終わりにすればよかったじゃない。所に恥を晒すなんて、お兄ちゃんの会社での世体だってあるのよ?」
内をかばい、波をてた私を責める妹の言葉。夫は「そうだそうだ」と言わんばかりに頷いている。
私はくため息をつき、テーブルのに枚のを置いた。
夫のスマホから転送し、コンビニで印刷してきたLINEのスクショだ。
「真理さん、これを見てから同じことが言えるか試してみて」
真理が怪訝そうにをに取り、線をらせた。
そこには、夫が母の仕込みをタダ働きさせ、百の予算万円のうち万千円を抜きし、義母が残りので温泉旅を計画し、さらに「ブラジル産の凍肉で分」「を濃くすれば齢者は気づかない(笑)」と嘲笑いっていた記録が、克に印字されていた。
真理の顔が、サーッと青ざめていく。
「……何、これ」
「あなたの優しいお母さんと、自のお兄ちゃんが、裏で何をしていたかの証拠よ。私の母はね、私ののためだと信じ込まされて、から万円も銭を切って、腱鞘炎でがかなくなるまで追い詰められていたの。それをこのは、笑いながらピンハネして温泉旅のしにしようとしてたのよ」
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真理のが刻みに震え、を握りしめたまま義母と夫を交互に見つめた。
「お母さん……お兄ちゃん……これ、本当なの?」
「ま、真理、それは言葉のあやでね……!」
義母が慌てて弁解しようとするが、真理の目は完全に据わっていた。
「言葉のあやって何よ……! 最……! 私、お母さんから『歩美さんが急にヒステリーを起こして、親戚の縁を切る勢いで暴れてる』って泣きつかれて駆けつけたのよ!? なのに、全部お母さんたちが仕組んだ詐欺じゃない!!」
「詐欺だなんて聞きの悪い!」
義母がヒステリックに叫んだ。
「親戚同士でしょうが! 親戚のでおを請求したり、警察汰みたいに騒ぎてたりして、恥ずかしくないの!? たかが数万のおで、何をそこまで恩着せがましく喚き散らしてるのよ!!」
恥ずかしくないのか。その言葉が、義母のから吐きされた瞬だった。
私の背で、ずっと静かに俯いていた母が、ゆっくりとちがった。
母はテーブルに両をつき、まっすぐに義母を見据えた。その瞳には、涙は滴もなかった。静かで、研ぎ澄まされた、圧倒なりの炎が宿っていた。
「恵子さん」
く、よく通る声だった。
「親戚同士でおを請求するのが、そんなに恥ずかしいことですか?」
義母が気圧されたように息を呑む。
母は歩へ踏みし、逃げようとする義母の目を射抜いた。
「だったら……どうしてあなたはお客さんから、千百円ものおを取っていたんですか?」
居のの空気が、完全に止まった。
「親戚の助けいだと言うなら、どうして域の皆さんにお弁当をタダで配らなかったんですか? なぜ私には円も払わず、材料費すら私に押し付けながら、自分はしっかりとおを巻きげていたんですか?」
「そ、それは……材料の配とか、注文を取りまとめたり……」
「その材料の配をしたのは私です! スーパーに何度も通い、い荷物を運び、夜を徹して仕込みをしたのは私です! あなたがしたのは、私の作った料理を自分の柄にして、でいい顔をして、おを自分の懐に入れたことだけでしょう!?」
母の号が、古い実の井を震わせた。あの温で、誰に対しても腰がく、娘の迷惑になることを何よりも恐れていた母が。理尽な搾取者に対して、全全霊で尊厳の刃を突きてていた。
義母は顔を真っ赤にしてをパクパクとさせ、ついに言も言い返すことができなかった。
妹の真理は、を抱えて座り込んでいた。
「……お母さん、あんた昔からそうだったよね」
真理のから、え切った声が漏れた。
「私が里帰り産したもそうだった。『実にいるの活費』って言って私から万も巻きげておいて、所には『娘のために全部私がご馳して、産の世話も全部でやってあげてるの』って言いふらしてた。
……の労力を奪って自分の柄にするの、いい加減にしなよ。