"「娘に頼まれたから」深夜に30個の弁当を作る母、私は何も知らなかった" 第5話
夫の目が泳ぎ、唇が刻みに震え始める。
「スマホを……見たのかよ」
「見たわよ! 偶然った画面に、あの醜いメッセージが表示されたの! 隠し通せるとってたの!?」
夫は追い詰められ、額からボタボタと汗を流しながら、今度は居直るように声を荒らげた。
「族だろうが! なんでそんな細けえのことばっかり言うんだよ! 減るもんじゃあるまいし、内同士の助けいじゃないか!」
「助けい? 片方が血を流してタダ働きさせられて、もう片方が名声とを独り占めすることが、あなたの言う助けいなの!?」
「母さんだって悪気はないんだよ! 所のたちにんでもらえて、ちょっとがくなっただけだ! おのお袋だって、料理の腕を褒められて満更でもなかったはずだろ!?」
夫のその言葉が終わるか終わらないかの瞬だった。
「……スマホをしなさい」
「は?」
「あなたのスマホよ。しなさい」
私はを差しし、切のを排した声で命じた。
「嫌だね。なんでおに見せなきゃいけないんだよ。プライバシーの侵害だろ」
「さないなら、今すぐお義母さんをここに呼ぶわ。警察も呼ぶ。これは確な詐欺よ。私の名を騙って親からを巻きげ、無報酬で過酷な労働をした。親族でも民事の損害賠償請求はできるし、域の役員たちにも全部ぶちまけてやる!」
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「お、おい……やめろよ、歩美!」
夫は私のただならぬ気迫に完全に呑まれ、震えるでポケットからスマホを取りした。
ロックを解除させ、メッセージアプリの履歴を奪い取るようにしてく。
そこには、夫と義母の々しいやり取りが、これでもかというほど残されていた。
『母さん、今週の曜の交流会、役員から当たり1,200円で百の予算がたよ』『まあ、輔、よくやったわね! 計12万円じゃない!』『材費はあっちのお袋に「歩美のため」って言えばタダで用させるから、丸々浮くよ。母さん、俺の取り分は約束通り割の万千円でいいよね?』『もちろんよ。配達の賃もあるものね。残りは私の座に入れてちょうだい。今度、婦会のお友達とく温泉旅のしにするわ』
画面を持つ私の指先が、りのあまり痙攣した。
取り分? 賃?義母だけでなく、目のの夫までもが、母の血と汗を踏み台にしてを抜きしていたのだ。
さらにスクロールすると、母への酷な指示の裏側が暴かれていた。
『お袋、最「いい鶏肉使ってる」とか言って材料にこだわってるみたいだけど、適当なブラジル産の凍肉で分だからって言っといた。原価げさせないと、こっちの取り分が減るしな』『そうね、どうせ齢者相の弁当なんだから、付けさえ濃くしておけば誰も気づかないわよ(笑)』
涙すらなかった。
ただ、目のの男に対する絶対な侮蔑と、胸の奥底が凍りつくような徹な殺だけが残った。
「……輔」
「歩美、待て、それは冗談で……」
「冗談? これがおの言う『族の助けい』なの?」
私は夫の顔のにスマホの画面を突きつけた。
「お母さんはね、私の顔を潰さないために、しでも美しくて全なものをそうと、国産の肉や野菜を自分のから選んで買ってたのよ。それをおたちは……裏で舌をして笑いながら、遣い稼ぎの具にしてたわけ?」
夫は完全に言葉を失い、喉をヒクヒクと鳴らしてずさりした。
「しかも、百……? 正気なの?」
私は酷に告げた。
「般庭の、しかないコンロで百分の仕込みをするのがどれだけ危険か、おたちには像もつかないの? 品法をらないの? 営業許も調理施設基準も満たしていない民の台所で、量調理した弁当を特定数にを取って配るのよ」
「で、でも、町内会のイベントだし……」
「もしノロウイルスやウェルシュ菌で毒がたらどうなるとってんの!? 責任を取るのは誰? 『藤本恵子の作り弁当』とチラシにきながら、実際に作ったのは無関係な森田幸子だと警察や保健所にバレたら、詐欺と業務過失傷害で件されるのは誰だとってんのよ!!」
私の声が台所に霊する。
夫は唇を真っ青にしてガタガタと震え始めた。法なリスクや保健所の介入という現実な単語を突きつけられ、ようやく事の異常さに気づいたようだった。