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"「月5万払うから」離婚した私に介護を頼む元夫" 第6話

『な、何言ってるのよ! うちは娘の受験も控えてるし、義理の両親の、母さんを引き取るなんて無理に決まってるでしょ!』

「なら、に押し付けないでください」

『ですって!? なんてたい女なの……! あんた、健に捨てられたからって当てつけしてるんでしょ! 子どもも産めないで、代の若い女に夫を奪われたからって、そのつ当たりを齢の母さんに向けるなんて最よ!』

その言葉がた瞬、私ので張り詰めていた最のが、プツリと音をてて千切れた。

子どもができなかった理由。妊治療の検査で、原因が健の側にあると判した、「男のプライドを傷つけたくないから」と懇願され、親族には私が悪いことにしてくれと頼んできたのは誰だったか。義母から「佐伯の血を絶やす気か」と罵倒され続ける私を、で見て見ぬふりをしていたのは誰だったか。

すべてを胸の奥に封じ込め、耐えてきたが、馬鹿らしくて涙すらなかった。

「佐伯智子さん。これ以、私に連絡を寄越すなら、警察に迷惑為として相談します。健さんにもそう伝えました。親族で押し付けいをするに、ご自でお母様の面倒を見てください。失礼します」

『ちょっと、美さん! 待ちなさいよ、親戚にあんたのさを——』

画面をタップし、通話を遮断した。

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そのまま、義姉の話番号とLINEを、迷わず着信拒否に設定した。

部のに、再びい静寂が戻る。

激しい疲労が押し寄せ、私はそのにへたり込んだ。フローリングのたさが、パジャマ越しに太ももへと染み込んでくる。

眠れるはずもなかった。私はちがり、まだ荷解きが終わっていないリビングの段ボール箱のに歩み寄った。側面に「類・い」とマジックで殴りきされた箱をける。

番底から引っ張りしたのは、何冊もの使い古されたスケジュール帳だった。

冊、また冊とに並べる。分。信用庫から毎支される、型の帳と、卓カレンダー。

震える指で、の帳をいた。

『412()午半休:義母 循環器内科(図・採血)薬局にて40分処方受取』『418()昼休み:義母宅 蛇パッキン交換 業者配・会』『53(祝)実掃除・エアコンフィルター清掃・物布団圧縮』『521()義母 形科リハビリ送迎・スーパー買いし(い、米、トイレットペーパー)』『68()休:域包括支援センター面談(支援認定の更続き)』

黒と青のボールペンで、几帳面に埋め尽くされた文字。所々に「健さん み会」「健さん ゴルフ」という文字が並び、そのすべての週末の裏で、私が義母の活を支えるためのタスクがびっしりとき込まれていた。

休暇の取得理由。同期の職員たちが、子どもの学事や族旅、自己投資のために使っていた休暇を、私はただのも自分のために使ったことがなかった。すべて、義母の通院と、義母の「腰が痛いから今すぐ来て」「球が切れたから替えて」という気まぐれな呼びしに消えていたのだ。

通院帳の束。そこには、義母の血圧の推移、アレルギーのある抗剤の名、毎朝むべき錠剤の識別コードまで、すべて私ので記録されていた。

健は、この帳のすららない。「母さんのことは、適当にやっといてよ」そう笑いながら、休は昼過ぎまで寝ていた男だ。義姉は、母親が何の病気でどの病院に通っているかすららない。

これが、あのたちの言う「族の絆」の正体だった。誰かの無償の労働と、削り取られたのにだけ成りっていた、見せかけの平穏。

帳を胸に抱きしめると、の乾いた匂いとともに、取り返しのつかない歳のみが胸にのしかかってきた。

翌朝、午半。スマートフォンのアラームが鳴るに目が覚めた。鏡を見ると、目のに濃い隈ができていたが、議との奥はで洗われたように冴え渡っていた。

支度をえ、スーツに袖を通す。、私が度も放さなかった、私自の鎧。

勤のを待つホームで、スマートフォンの画面をいた。案の定、親族のグループLINEが異様な通数を叩きしていた。

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