"義母を沈めた十六時四十四分" 第8話
それらを買うために、亮太さんが消費者融社から借り入れた借の総額は、現百万円に達しています」「な……っ!?」
貴恵が目を見き、子からびがりそうになった。
「しゃ、借!? 百万!? 亮太、あなた何をやってるのよ! 会社で役員候補なんじゃなかったの!?」「う、嘘だ……なんで、なんでそれをおが……!」
亮太はを抱え、ガタガタと震えした。額から粒の脂汗が吹きし、ポタポタとテーブルに落ちる。「まだありますよ」
私は淡々と、次のファイルを画面にいた。
「亮太さんの『体調良』の本当の診断記録です。興信所を通じて医療関の受診履歴を確認しました。主治医からは『過度の酒と夜の暴、債務による極度の疲労』と診断されていますね」私は亮太の目を、逃げを塞ぐように真っ直ぐ見据えた。
「歳を過ぎたの男性が、自分の倫と借のストレスで胃を壊し、それを『妻の飯の栄養がないせいだ』と母親に告げし、被害者面をして庭を壊そうとしていた。……亮太さん、これのどこが『黒柱』なんですか? これのどこが、子供に見せるべき『父親の背』なんですか」 「う、あ……あ……」
亮太は喉を詰まらせ、言葉を失っていた。「そして、お義母さん」
私の線が貴恵に向いた瞬、義母はビクッと体を竦ませた。
「あなたも、すべてごでしたよね。
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亮太さんの浮気も、借のことも。っていてなお、私を『悪妻』に仕てげ、追いそうとした。
なぜなら、あなた自が、お義父さんの遺産をいつぶし、実を担保に借まみれになっていたから」テーブルのに、もう枚の類を叩きつけた。
産の登記簿謄本と、信用調査関の報告。
「実の抵当権、残債は千百万円。来には競売の申してが予告されていますね。あなたは、真由美さんが資産の娘だと信じ込み、亮太に彼女と再婚させて実の借を肩代わりさせようと目論んでいた」「な、なんで……なんでそれを……!」
貴恵の顔は、もはや気を通り越して真っになっていた。先ほどまでのな貴婦の仮面は完全に剥がれ落ち、そこにはただの、欲にまみれて破滅に瀕したれな老女が座っていた。
「ですが、お義母さん。本当に残なおらせがあります」
私は画面を切り替え、最の枚の写真を提示した。
それは、警察署ので、錠をかけられて連される佐久真由美の姿だった。「え……?」
亮太が呆然と顔をげた。「佐久真由美は、昨、警庁に逮捕されました。容疑は詐欺です」
私はに宣告した。
「彼女は複数の男性に『方の主の娘』と偽り、結婚を匂わせて額の銭を騙し取っていた、常習な結婚詐欺師でした。
亮太さん、あなたが貢いだおも、借して渡した切れ代わりの百万円も、彼女の背にいるホストクラブのツケに消えていたんですよ」
「……うそ……だろ……」
亮太のから、乾いた掠れ声が漏れた。
「真由美が……詐欺師……? 俺を、してたんじゃ……」「していたわけないでしょう」
私は容赦なく現実を突きつけた。
「彼女のターゲットリストので、あなたは番カモにしやすい、見栄っ張りで愚かな男として分類されていたそうですよ。警察から私にも連絡がありました。
あなたが会社の経費を部着して彼女に回していた疑いについても、週けにはあなたの会社に照会が入るそうです」「ひいいっ!」
亮太は子から転げ落ち、に両をついて過呼吸のように喘ぎ始めた。
「お、終わりだ……会社をクビになる……借が……刑務所……!?」「亮太! しっかりしなさい、亮太!」
貴恵が半狂乱になって息子の肩を揺さぶるが、亮太のにはもう届いていなかった。
そして次の瞬、醜い共依の親子関係は、脆くも内部崩壊を起こした。「母さんのせいだ!!」
亮太が突然、狂ったように母親のを振り払った。
「母さんが『あの女と再婚しろ』って焚きつけたんだろ!『あの子のはお持ちだから、おの借も実の借も全部チャラになる』って言ったのは母さんだろ!
俺は最初、ちょっと遊ぶだけのつもりだったのに、母さんが背を押したんじゃないか!」「何を言ってるのよ、あんたがけないからでしょ!」
貴恵もまた、鬼のような形相で息子を罵り返した。