"「本当の父親です」と乾杯した夫、148万円の請求書には知らん顔" 第13話
夫の息が止まった。
「娘を事にしてくれる男だとったから、おに嫁がせたんだ。おの商売の具にするためでも、おの嘘の尻拭いをさせるためでもない」
「お、お義父さん……それは……」
「先の宴会の席で、おは壇で偉そうに言ったな。『修さんは本当の父親のようだ』と。……だが、会計の段になったら娘に148万円を押し付け、『おの親だろ』と言い放ったそうじゃないか」
夫の顔から、完全に血の気が引いた。唇がワナワナと震え、声にならない音だけが漏れる。
「おが俺の名をで売っていたことなど、どうでもいい。そんな嘘、現の職が見抜けないはずがないからな。……だがな」
父の拳が、膝ので固く握りしめられた。、鉄を叩いてきた節くれだった拳だった。
「娘を傷つけ、娘の尊厳を踏みにじり、都のいいだけ親族面をしてすがりつく。……そんな男に、俺が貸す名など文字もない」
父はちがり、居の襖にをかけた。
「私にをげるに、娘に謝りなさい」
ピシャリと、襖が閉められた。
居に残されたのは、私と、畳に両をついたまま直している夫だけだった。
静まり返った部ので、柱計の振り子の音だけが、コチ、コチと正確にを刻んでいた。夫は崩れ落ちた姿勢のまま、くことができなかった。社会なプライドも、都のいい族という盾も、すべてを剥ぎ取られ、ただの無力で卑怯なの男として、そこに転がっていた。
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刈の自宅に戻ったのは、夜零を回った頃だった。
に入った瞬、夫は玄関の壁に背をもたれかけ、ずるずるとへたり込んだ。もう座をする気力すら残っていないようだった。
「……悪かったよ」
暗い玄関に、夫の々しい声が落ちた。
「俺が悪かった。……真由美、本当にすまなかった。あののことは、俺がどうかしてたんだ。仕事のプレッシャーもあって、ついキツい言い方配になっちまって……」
まただ。『つい』『プレッシャーのせいで』。どこまでも自分を被害者の枠に押し込め、状況のせいにして逃げようとする。
私は靴を揃え、かりを点けた。そしてリビングへ入り、ダイニングテーブルのに、用してあったクリアファイルをバサリと置いた。
「座りなさい」
夫はおびえたように、私の指示に従ってダイニングチェアの端に腰掛けた。
私はファイルから、数枚の類を取りしてテーブルのに広げた。
枚目。ホテルの宴会見積と、最終請求。148万円の細。枚目。夫が勝に追加した、43名分の席者リスト。枚目。宴会の準備期に、夫が私に送ってきたメッセージのプリントアウト。
【増えた分は全額俺が持つから、番いいコースにしとけ】【男のメンツに関わるんだからケチるなよ】
鮮に印刷された夫自の言葉をに、夫は線を泳がせ、喉を鳴らした。
「当初、私が父のために計画していたのは、内12の事会よ。予算はあたり万千円、総額で万円だった」
私は指先で、請求の数字をトントンと叩いた。
「それを55にまで膨らませ、お義母さんに級ワインを振るわせ、妹におかわりをさせたのは、すべてあなたの独断よ。……この148万のうち、増額分の128万円は、完全にあなたが招いた負債よ」
「ま、真由美……そんな、昔の類まで引っ張りして……」
「昔じゃないわ。たったの話よ」
私は夫の目をたく射抜いた。
「あなたはさっき、お父さんに『真由美を養っていかなければならない』と言ったわね。笑わせないで。私が働いて稼いだを、あなたの見栄のために湯のように使わせておいて、どのが『養う』なんて言えるの?」
「だ、だから悪かったって言ってるだろ! なで……!」
「じゃないわ」
私はもう枚の類を突きつけた。それは、義母のヨーロッパ旅のキャンセル通だった。
「お義母さんの旅代162万。あやさんの分は自分で払うと言ったけれど、お義母さんは自分の分すら払うのを嫌がって、結局期限切れでキャンセルになったわね。キャンセル料の数万円、あなたの座から引き落とされる配よ」
夫の眉が、苦痛に歪んだ。
「お義母さんは、嫁が払うのが当たりだとい込んでいた。