"「次男にこの家を譲ります」義母が宣言したのは私名義の家だった" 第7話
ここでになれば、相の俵に乗ることになる。
「叔母さん。あの軒は、に私が個で、自己資で購入した私の特財産です」
『はあ!? 名義がどうだろうと、も子さんがんでるのよ! 実質、藤澤の本じゃないの!』
「本の法律に、『くめばの産が自分のものになる』という規定はありません。に義父が破産寸できを失った際、私が無償で居を提供しただけです。固定資産税も、規模な修繕費も、すべて私が納めています」
『な、何よその言い……! 屁理屈ばっかり並べて! 亮介ちゃんが事業で変なに、族ならしは銭を切って助けうのが筋でしょう!?』
「銭を切るべきなのは、事業主本と、その経営を支えるべき血縁者です。私の個の資産を、承諾もなくの借の抵当に差しす筋いはありません。これ以、事実無根の言いがかりを続けられるなら、今のご連絡はすべて弁護士を通させていただきます」
『べ、弁護士ですって……!? 族ので何を物騒な――』
「失礼します」
反論を待たずに通話を切った。
指先が微かに震えていたが、迷いはなかった。
これが、本の「」という病だ。
男の嫁の資産は、都のいいには「族みんなのもの」として吸収され、責任を取るだけ「所詮は」として切り捨てられる。
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義母は、あの広壮な軒を利用して「没落した本の威厳」を取り戻し、親族たちもまた、その欺瞞に相乗りしてよい内識を貪ってきたのだ。
私の犠牲のに。
インターホンが、けたたましく鳴り響いた。
画面を見るまでもない。
玄関のドアスコープを覗くと、息を荒げ、顔を真っ赤にした義母がっていた。
には、昨の料亭でも持っていた黒い革のハンドバッグがく握りしめられている。
鍵をけ、ドアをわずかに引いた。
チェーンはさない。
「けなさいよ! 美咲さん!」
義母はチェーンの隙に指をかけ、引きちぎらんばかりの勢いでドアを揺さぶった。
「何様のつもりなの!? 親戚に恥をかかせて、今度は亮介の会社まで潰す気!? 健太! 健太はどこにいるの! くこの女をどうにかしなさい!」
曜の朝のマンションの共用廊に、義母の切り声が反響する。
所の民が何事かとドアをしける気配がした。
これ以、ここで騒がせるわけにはいかない。
世体を気にする義母は、の目を武器にする。だが、ここは私の自宅だ。
私はチェーンをし、ドアを全にした。
義母は靴も揃えずにがり込み、まっすぐにリビングへ向かった。
ダイニングの子には、昨夜からもできず、青ざめた顔で項垂れている夫が座っていた。
「健太! あんた、どうなってるのよ!」
義母は夫の肩を激しく揺さぶった。
「亮介から泣きながら話が来たわよ! 美咲さんが曜に担保を断るって言ったって! あんた、ちゃんと話をつけてあるって言ったじゃないの!」
夫は両で顔を覆ったまま、何も答えない。
「お義母さん」
私はたい麦茶の入ったグラスを、テーブルに置いた。
「座ってください」
「お茶なんてんでるじゃないでしょう!」
義母はバッグから、茶く変した枚のを取りし、テーブルのに叩きつけた。
、義父と義母があのに移りんだ際、私が添えたのコピーだった。
『お義父さん、お義母さん。自分のだとって、して暮らしてください』
義母は勝ち誇ったように、その節を指差した。
「これを見なさい! あんたが自分のでいたんじゃないの! 『自分のだとって暮らせ』って! あんたが私に、あのを藤澤のものとして任せてくれたんじゃないの!」
私はその古い片を見ろし、さく息を吐いた。
「ええ。きました。く当てを失って肩を落としていたお義父さんとお義母さんを、しでもさせたくていた言葉です」
「だったら――!」
「でも、『あなたにをあげる』とは言もいていません」
義母の元が、引きつるように止まる。
「同じことじゃないの! よ!? も私がんで、所付きいも町内会費も全部払って、庭の入れだって毎私がやってきたのよ! 所のだって、あそこは藤澤さんの本だってってるわ! それを今更、嫁名義だからって……あんた、のがないの!?」