"正月の食事会で義母に印鑑を求められ、仲居から「逃げて」のメモ" 第19話
さんのから語られたその事実は、私が全く像もしていなかった勝な裏切りの物語だった。
義母の弟、つまり私や俊にとっては叔父にあたる物の事業は、すでに数から実質に破綻していたそうだ。
しかし義母は、自分の内の事業が失敗したという事実を、族や世に対してどうしても認めたくなかった。
そのため産会社の代表という絶な権限を悪用し、役員会にも秘密裏に会社の資を流し続けていたのだ。
さんは数字をにした。
「過5というい期にわたり、名目を変えて部へ流した額は、計で約1億4000万円にります」
1億4000万円というとてつもない数字を聞いて、私はわずさく息をんだ。
私が尋ねた。
「そんなが、どうしての役員たちに気づかれずに何もかせたのでしょうか?」
さんは苦々しい表で、報告の特定のページを指差した。
さんは説した。
「法は非常に狡猾で、役員会の厳しい承認をすり抜けるの額に巧妙に分割されていました」
さんは詳細を挙げた。
「宿泊施設の規模改修に伴う名ばかりの準備費、経営に関する相談料、そして実態のない払い」
さんはさらに続けた。
「さらに悪質なのは、期の貸付として処理された資が、何度も理由なく返済期限を延されていたことです」
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さんはため息をついた。
「部には実際に発注された業務の形跡もありましたが、流した資の部分は1円も回収されていません」
義母は会社の正当な利益を、自分の弟の赤字という底なしの穴を埋めるためだけに捨て続けていたのだ。
それが5も積もり積もって、ついに本業の産事業の資繰りまで首を絞める致命傷となった。
建設費の騰や空の増加、利昇という部因は、あくまで表面な言い訳に過ぎなかったのだ。
さんの声が、抑えきれない静かなりで微かに震えていた。
「母は、42の社員の活を守るために必だと言い張っていましたよね」
さんは吐き捨てるように言った。
「あの言葉は、自分の正を正当化し、のを封じるためのただの便利な具だったんです」
私は両を膝のでく握りしめ、自分のにたく鋭いりが広がっていくのをじた。
あの、料亭の別で私が突きつけられそうになった7500万円の個保証。
そして、母が穏やかに暮らしている私の切な建物を担保として差しさせる酷な計画。
それらは全て、会社の経営をて直すためでも、社員の雇用を守るためでもなかった。
義母が自分の弟に貢ぎ続けた1億4000万円の穴を、の目からに隠すためだけのものだったのだ。
自分と血の繋がった弟の失敗を隠すために、血の繋がらない嫁の全財産を贄として差しす。
それが、族だからという美しい言葉を振りかざした義母の本当の計画だった。
先が静かに尋ねた。
「さんはこの事実をごになった、お義母様と直接お話されたのでしょうか?」
さんは々しく頷いた。
「ええ」
さんは昨の会社での来事を語り始めた。
さんは最終報告を受け取った直、義母と俊の2を会社の会議へ呼びしたそうだ。
俊はその初めて、自分の母親が会社を危に陥らせた本当の原因をることになった。
さんが1億4000万円の流記録を突きつけ、これは体何なんだと厳しく問い詰めた。
義母は瞬だけ顔を張らせたが、すぐにき直った。
『事業が持ち直せば、必ず全額返ってくるおよ』
さんがそれはいつなんだと畳み掛けても、義母は確な期を答えることができなかったそうだ。
そのやり取りを見ていた俊は、あまりの事態に顔面を蒼にさせた。
俊は震える声で尋ねた。
『母さん、嘘だろ?これは何かの違いじゃないのか』
しかし義母は悪びれる様子もなく言い訳をした。
『違うわ、俊。これは族を助けるためにやったことなのよ』
その言葉を聞いた俊は、表を絶望に歪ませて叫んだそうだ。
『叶恵にも、同じことをしようとしたのか!』
義母は最まで自分の非を認めず反論した。