"正月の食事会で義母に印鑑を求められ、仲居から「逃げて」のメモ" 第15話
類を庫に戻し、私は実の台所へ向かった。
母が夕の準備をしており、トントンと定のリズムで響く包丁の音が、穏やかなを取り戻してくれる。
私は台所へ向かい、母の隣にって菜を洗う伝いを始めた。
母がを止めずに尋ねてきた。
「先からのお話、何か展があったの?」
私は静かに頷いた。
「うん。婚の続きを、裁判所の調へめるようにお願いしたの」
母はしだけ包丁のきを止め、私の顔をじっと見つめた。
母は優しく微笑んだ。
「叶恵が自分でそう決めたのなら、お母さんは何も配しないよ」
母のそのい言葉には、私の選択を全面に信頼してくれる温かさがこもっていた。
義母のように自分の都を押し付けて、私をコントロールしようとする圧迫は微もない。
私は洗った菜をザルにげながら、窓のの景を見つめた。
義母が必に守ろうとしている密は、部の専というを当てられて崩壊しようとしている。
そして私も、調という公な続きにむことで、夫との曖昧な関係を完全に断ち切る決断をした。
もう誰も、私を個へ閉じ込めて理尽な求を押し付けることはできない。
あの、桜井さんのメモに背を押されて席をちがった私の選択は、違いではなかった。
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あとは義母が必に隠していた会社の真実がるみにるのを、静かに待つだけだ。
3に入り、の温かな差しが実の庭を照らすようになった。
私と夫との婚に向けた夫婦関係調の第1回期が、正式に決定した。
3の声を聞くと同に、百法律事務所の先から定期報告の連絡があった。
島さんが配した部の会計専チームが、ついに義母の会社へ入ったとのことだった。
さんは役員会を臨で招集し、株主としての権限を使して制に調査を始させた。
義母は最まで社に陣取り、必な帳簿やデータの提を拒んで激しく抵抗したそうだ。
『今ここで部のを入れたら、取引先やが審にう!』
義母はそう叫んだ。
『社員たちをにさせるな!内が結託して会社を乗っ取る気か!』
義母はいつものように周囲に罪悪を植えつけて、専を追い返そうとした。
これまでなら、その恐ろしい剣幕に誰もがを閉ざし、彼女の言う通りに従ってきたはずだ。
しかしさんは徹に事実と数字だけを突きつけ、の役員たちを次々と説得した。
『会社の資繰りが透なままでは、いずれからの融資が完全に止まってしまう』
さんは論理に説した。
『それこそが、42の社員をに迷わせる最悪のシナリオである』と。
役員たちの賛同を得たさんは、調査が終わるまでの、義母の権限を制限する決議を通した。
の取引やたな資借り入れに関する代表としての決裁権が、に義母からされたのだ。
これまで会社の絶対な支配者として君臨してきた義母にとって、それは初めての確な敗だった。
義母は密ので、族や社員へのを盾にし、自分の都の良いように全てを操ってきた。
しかし部の専というたい客観な線のでは、論や世体という魔法は切通用しない。
義母の権力が公に凍結されたことで、会社の本当の姿がのに晒される準備がったのだ。
私はその報告を聞きながら、自分が料亭の別から逃げしたあのの選択が、確実に広がっているのをじた。
先からの報告は、義母の会社のことだけではなかった。
裁判所から私たちの婚調の期をらせる呼びしが、夫の元へも正式に届いたはずだと教えてくれた。
俊からの直接の連絡は、弁護士の先を通しているため、私のスマートフォンへは切来ない。
先の話では、俊は調の申してに対して、弁護士をてて激しく争う姿勢は見せていないそうだ。
ただ、彼が自ら婚にする面を提してきたわけでもなく、ただ無言のまま流されているだけだった。
私は自の机に座り、庭裁判所へ提するための資料を1つずつ丁寧に理していた。