"朝食が5分遅れて平手打ち、夫は「母さんを怒らせるな」" 第7話
義姉は瞬呆然とした、力く頷いた。
「ええ、持ってって。……やっちゃいなさい、由美ちゃん」
205分。 国沿いにあるデニーズの、番奥のボックス席。
ドリンクバーの温かいほうじ茶をすすりながら、私は帳をいていた。 系列をまとめたメモ、産で撮した変更申請のコピー、そして義姉から預かった『役割分担表』。 すべて、クリアファイルに収めてある。
カランコロン、とドアベルが鳴り、自ドアがいた。
現れたのは、3のだった。 先を歩くのは、嫌そうに腕を組んだ義父。 そのろに、眉を吊りげ、げさにを引きずるように歩く義母。 そして最尾を、周囲を気にしながらオドオドとついてくる夫、浩司。
内の線が、異様な殺気を放つその団に集まる。 義母は席を見つけるなり、わざとらしい取りでづいてきて、ドカリと私の向かいに腰をろした。
「……随分と偉そうな所を指定してくれたじゃないの」
義母は番、吐き捨てるように言った。
「族の恥を、こんながいる所で晒せっていうの? 本当に常識のない子ね。浩司、座りなさい!」
夫は私の目を切見ようとせず、さくなって義父の隣に座った。 義父はふんぞり返り、員が置いたおを気にみ干すと、威圧するように卓にグラスを叩きつけた。
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「由美さん」
義父が々しい調でをく。 まるで会社の役が、始末を起こした部を詰問するような態度だった。
「結婚した翌朝にをびすとは、体どういう見だ。所の連に何を聞かれても、恥ずかしくても歩けんよ」
「……」
「佳代もな、昔気質のだから、し言葉が過ぎたところはあるかもしれん。だがな、寄りをてて、嫁がしは目に見てやるのが筋というものだろう。男の嫁がそんなに気で、この先どうやって佐藤を支えていくつもりだ?」
「そうですわよ!」
義母がを乗りし、切り声をげる。
「たった度をげられたくらいで被害者面して! あれはね、あなたのための『教育』よ! 朝ごはんを通りにせないようなだらしない女を、の嫁にしてあげようという親じゃないの! それを男作って逃げすなんて……親の顔が見たいわ!」
周囲の席に座っていた客たちが、ギョッとしてこちらを振り返る。 夫はさくなってスマートフォンの画面を見つめ、切止めようとしない。 義実で起きたあの朝と、寸分違わぬ景だった。
私はお茶をもうみ、静かにカップを置いた。
カチャリ、と陶器の鳴る音が、テーブルにさく響く。
「……お義父さん」
私は義父の目を、正面から真っ直ぐに見据えた。
「はい? なんだ」
「お義父さんは、4に定退職されましたよね」
唐突な質問に、義父は眉をひそめた。
「ああ、そうだが。それが今の話と何の関係がある」
「この4、お義父さんは度でも、ご自分で朝を作ったことがありますか?」
義父の顔が、ピキリと固まった。
「……は?」
「お義母さんが膝を悪くされてから、お呂掃除を代わったことは? 洗濯を回したことは? ゴミしを回でもご自でされましたか?」
「な、何を言っているんだ! 俺はで働いて、このを養ってきたんだぞ! 事は女の領分だ!」
義父の声が、揺でずる。
「じゃあ、お義母さんが病気になったら、誰がその事をやるんですか?」
私は線を、隣でさくなっている夫へと向けた。
「浩司さん。あなたですよね。息子であるあなたがやるべきですよね?」
夫はビクッと肩をねさせ、顔を真っ赤にして籠もった。
「お、俺は……仕事が忙しいし……営業で回りもあるから……」
「そう。お義父さんは『働いてきたから』やらない。浩司さんは『仕事が忙しいから』やらない」
私はバッグからクリアファイルを取りし、テーブルの央に置いた。 透なシート越しに、夫のきの『役割分担表』が覗いている。
「だから、しく入ってきた私に、全部押し付けようとしたんですね」
義母の顔から、さっと血の気が引いた。
「そ、それは……」
「浩司さん。あなたが結婚に、お義母さんに渡したメモです。『政婦をタダで雇うようなものだから』って、そう言って私との同居を認めさせたそうですね」