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"「負けを認めろ」と言った義母が、産院で凍りついた日" 第7話

産報サイトのアプリをちげ、昨から保していた物件リストを呼びした。

会社からで駅。各駅しか止まらないさな駅の、築の鉄筋コンクリートマンション。 畳のに、コンロのさなキッチン。 賃は管理費込みで、万千円。

今、午の半休を取っていた。 輔の茶番に付きうためではない。 私自の、これからの居所を決めるためだ。

昼がりの産の内には、私以の客はいなかった。

案内された部は、向きの窓から淡いの差しが差し込んでいた。 クリーニングを終えたばかりのフローリングはっぽく、何もない空には自分の音だけがさく響く。

収納はクローゼットがつ。 呂とトイレは辛うじて別だが、脱所はなく、キッチンの隅にさな洗濯置きがあるだけの、簡素な取りだ。

、輔と暮らし始めたあの井のリビングに比べれば、半分以の広さしかない。 義母が買い与えたな婚礼具も、親戚への体面のためだけに並べられた級な茶器も、ここには何つない。

だが、胸の奥を締め付けていたい鉄の鎖が、音をてて解けていくような覚があった。

ここには、私の体調を無して「まだ子どもはできないのか」と責めてる義母の線がない。

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脱ぎ捨てた靴を放りし、私のパート代を「遣い稼ぎ」と見す夫のため息もない。 私が選んだカーテンをげ、私が買ってきたマグカップで、誰の顔を窺うこともなく温かいお茶をめる。

「……ここ、申し込みます」

ろに控えていた若い営業マンに振り返って告げると、相はし驚いたように目を丸くした。

「あ、内見、もう丈夫ですか? の物件もつほど配できますが……」

「いいえ。ここがいいです。今すぐ続きをお願いできますか」

分証と保険証、直ヶの与細を差しす。 保証会社の審査用に、自分の名をき込む。 緊急連絡先の欄に、実の母の名をく指先が、わずかに震えた。 話で事をかいつまんで話したとき、母は絶句した、受話器の向こうで押し殺すように泣いた。 『よく頑張ったね、真紀。もう、あののためにしなくていいんだよ』

その言葉をいすたび、目がくなる。 、私は「佐藤のの嫁」という役割を演じることで、自分自のをすり潰していたのだ。

審査類を提し、産をたで、駅のカフェに入った。 弁護士に話を繋ぐ。

『真紀さん、状況はどうですか』

「今、アパートの契約を済ませました。今週末には最限の荷物を持って移します」

『迅速で賢な判断です。

別居の実績を作ることは、婚姻関係の破綻を客観に証するで非常に利に働きます。……それから、例の万円の件ですが』

受話器の向こうで、類をめくる乾いた音がした。

『の取引履歴と、夫が作成したのコピー、拝見しました。違いなく共財産の無断流用、かつ使途の当性が認められます。婚の財産分与において、この万円は夫側の取り分から確実に相殺、あるいは真紀さんへの返還分として請求能です。残りの万円の約束についても、夫の単独債務であり、真紀さんが連帯して支払う義務は円たりともじません』

「ありがとうございます、先。……夫は、婚届に判を押せば、あの座の残も、今の退職も、すべて自分の自由にできるとい込んでいるようです」

『完全に法な無ですね。退職についても、同居期に相当する分は財産分与の対象になります。婚姻期、彼が会社勤めを続けられたのはあなたの内助の功あってのものですから、当然の権利として半分を主張します。類はこちらで完璧に仕げておきますので、向こうの方を見極めましょう』

先の静で確固たる声が、私の背をく押しげる。

法な現実という鉄板は、すでに私ののにある。 あとは、あの親子がどこまで自らの嘘で首を絞めるかを見届けるだけだ。

夕方、スーパーの袋をげて自宅に戻ると、玄関先に見慣れない軽トラックがまっていた。

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