"親戚の前で、夫が私の給料を義母に差し出した" 第7話
私は何も言わず、膝のに置いていた黒いビジネスバッグのファスナーを引いた。
カチャリ、とさな属音が静まり返った部に落ちる。
取りしたのは、クリアファイルに入った数枚のA4用。 私はそれを角い卓袱台の真ん、麦茶のポットの横にすっと滑らせた。
「……何よ、これ」 義母が怪訝そうに眉をひそめる。
「過の、がの収支報告です」
私は淡々と言葉を紡いだ。
「番のシートをご覧ください。私たち夫婦は、入籍に『活費として毎万円ずつを共通座に入れる』という契約を結んでいます。私はこの、ヶたりとも遅れることなく、毎の料に万円を振り込み続けてきました。計百万円。賃、費、費、すべてこの範囲で滞りなく支払われています」
義父が、ふと顔をげた。 夫の目がわずかに泳ぐ。
「それがどうしたのよ! 夫婦なら当然の義務でしょうが!」
「ええ、当然の義務です。ですから、私が野の活を圧迫した事実は度たりともありません。問題は、そのの枚目です」
私は指先で、枚目の用をトントンと示した。 そこには、赤字でびっしりと付と項目、そして額が打ち込まれている。
「悠介さんの個な支に関する、私の替細です」
部の空気が、ピシリと凍りついた。
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「昨、悠介さんのの検代分、万円。 、悠介さんのご友の結婚式のご祝儀、万円。 今、悠介さんが勝に仕てたオーダーメイドスーツ着分、万円。 、会社のゴルフコンペの参加費および交際費、万円。 その、毎の駐代の替が計万円。 ……計で、万円になります」
読みげる私の声には、りもも乗せていなかった。 ただ、徹な事実だけを読みげる。
「悠介さんは毎回、『今ピンチだから先にしておいてくれ、来返すから』とおっしゃいました。ですが、こので私に返還された額は、ゼロです」
「おい、美咲! お、親ので何言ってんだよ!」 夫が顔を真っ赤にして叫び、ちがろうとした。
「座りなさい」
く、押し殺した声が響いた。 これまで度もをかなかった義父だった。 義父は鏡を押しげ、卓袱台のの細をまじまじと見つめている。
「悠介。これは、本当なのか」
「お、親父、違うんだよ! これは夫婦ののちょっとした貸し借りで……」
「ちょっとした貸し借りではありません」 私は夫の言い訳を即座に遮った。
「私は悠介さんの個支を補填するために、すでに万以の銭を切っています。そので、私の独代の定期預百万円にまでを伸ばそうとしている。なぜですか?」
私は線を、義母へと移した。
「お義母さんは、私が百万円を隠し持っていると仰いましたね。それは私が代のすべてを費やし、必に働いて築いた特財産です。なぜの妹の引っ越し代に、それを差しさなければならないのですか? 夫婦の財布を緒にするのが族のだと言うなら、なぜ悠介さんが作った万の負債は清算されないのですか?」
「そ、それは……」 義母が狼狽し、言葉を詰まらせる。
「悠介が男として……妹の面倒を見るのは……」
「男として面倒を見るなら、ご自分のポケットマネーからせばいいはずです」
私はゆっくりと首を巡らせ、夫の目をまっすぐに見据えた。 夫の額から、じっとりと脂汗が滲みている。
「悠介さん。あなた、奈緒さんに『万は俺がしてやる』と約束したそうですね」
「……あ、ああ。言ったよ。兄貴だからな」 掠れた声で、夫は必に虚勢を張る。
「では、その万円は、あなたのどの座から支払われる予定だったのですか?」
「それは……」
「先末の点で、あなたの個座の残は万千円でしたね」
「な……っ!?」 夫が息を呑み、目を見いた。
「あなたがリビングに放りしていた与細と通帳の記帳履歴、確認させていただきました。取り万から活費万を引いた残り万、あなたは毎、見栄を張って輩に奢り、の丈にわない買い物をし、すべて使い切っています。
貯なんて円も持っていない」
静まり返った部に、私のたい声だけが落ちていく。