"婚約破棄を告げた瞬間、義父母から謎の80万円を請求された" 第3話
既読をつけずに画面を閉じようとしたその瞬、画面がった。 義母からの直接のメッセージだった。
通に表示されたプレビューには、画像が添付されていた。 震える指でトーク画面をく。
送られてきたのは、枚の写真だった。 学ノートの切れ端に、太いボールペンでかれたきの表。
番には、きな文字でこうかれていた。
『結婚準備・松本替分覧』
震える指で画像を拡する。
・式内祝い親戚産代(8件分):160,000円 ・居用級羽毛布団式(松本配):120,000円 ・仲・親戚挨拶用菓子折り及び交通費:70,000円 ・結納用略式記品代:140,000円 ・居初期費用(松本援助分):210,000円 ・その諸経費・両親稼働費:100,000円
計 800,000円
「……は?」
喉から掠れた声が漏れた。 目が、点に釘付けになる。
『居初期費用(松本援助分):210,000円』
臓が鐘を打つ。 血の気が引いて、の先が氷のようにたくなった。
居初期費用。 戸田公園駅から徒歩分の、2DKの賃貸マンション。 敷、礼、仲介数料、賃をわせて、初期費用は総額42万円だった。
健介とふたりで、「ここは完全に折半にしよう」と決めた。 だから私は先、自分の普通預座から、きっかり21万円を用てて健介の座に振り込んだのだ。
急いでのアプリをちげる。 ログインパスワードを打つ指が、焦りで何度も滑った。
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振込履歴をく。 先、。 違いなく残っていた。
『10/12 フリカエ マツモト ケンスケ -210,000円』 メモ欄には、自分で打ち込んだ『シンキョ ショキヒヨウ』の文字。
どういうこと? なんで私が健介に渡したはずの21万円が、義実のノートでは「松本からの援助」になっているの?
ので、バラバラだったピースが協音をてて繋がり始めた。
私は、健介の話番号をタップした。 コール音が鳴る。 度、度、度。
「……もしもし、結菜?」 く、疲れたような健介の声が聞こえた。
「健介。今送られてきた写真、見た?」
単刀直入に切りす。 置きをする余裕なんて、1ミリも残っていなかった。
「あ、写真……母さん、送ったんだ。うん、さっき居でいてたよ」
「いてたよ、じゃない。これ、何なの?」
「何って……うちの両親が、俺たちのためにて替えてくれた費用の細だろ」
健介の調には、何の疑問も含まれていなかった。 それが余計に恐ろしかった。
「よく見てよ。居の初期費用21万円っていてあるじゃない。これ、私が先あなたに振り込んだおだよ? なんで松本のて替えになってるの?」
話の向こうで、健介が瞬息を呑む気配がした。
「あー……いや、それはだな」
急に言葉を濁し始める。
「それは、その……旦、うちの親に預けたんだよ」
「……預けた?」
「そう。いろいろ結婚の物入りがあるから、母さんが『まとめて管理してあげる』って言ってくれたから。
だから、結菜から預かった21万も、とりあえず母さんの座に移して……」
受話器を握るに、爪がい込む。
「ちょっと待って。あの初期費用は、産に払うためのものだったでしょ? 仲介業者への振り込み期、先のだったよね? じゃあ、産への42万円は誰が払ったの?」
「俺の座からだよ」
「え?」
「俺の、独代の別の定期預を崩して……とりあえず括で産には振り込んだ。だから、結菜のが消えたわけじゃないんだよ」
が痛くなってきた。こめかみの奥がズキズキと激しく脈打つ。
「健介、理させて。 私はあなたに21万を振り込んだ。 あなたはそれを、産じゃなくてあなたのお母さんに渡した。 そして産には、自分の別の貯から42万を払った。 ってる?」
「……まあ、結果としてはそうなるけど」
「何が『結果としては』なの!? じゃあ、お母さんに渡した私の21万はどこにったの!?」
「だから! 母さんがの結婚準備のためにキープしてくれてるんだって! 同じことだろ!?」
健介が逆したように声を荒らげた。
「同じじゃない!」
叫んでいた。 静まり返ったワンルームの部に、私の叫び声が反響する。
「お母さんは今、その21万を『松本がしてやったお』として私に請求してきてるの! 私が自分で払ったおを、なんであのたちに『返済』しなきゃいけないのよ!?」
「結菜、頼むから声を落としてくれよ……実なんだから聞こえるだろ」
話の向こうから、ヒソヒソと探るような物音が聞こえる。