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"朝四時の弁当を捨てた夫が、五分後にすがりつく理由" 第8話

試の。 徒のである代の男性が、お弁当箱を綺麗に平らげて、私に々とをげた。

「先、妻に先たれてから、販の弁当ばかりで血圧ががって困っていたんです。 でも、今教わったこれなら、器用な私でも作れそうだ。 たいのに、こんなに温かいがするんですねえ……」

「……ありがとうございます」

をげた瞬、界が涙で滲んだ。 にこぼれ落ちそうになる涙を、私は必で瞬きをして押し戻した。

私のは、無駄じゃなかった。 あの暗い台所で、でノートに向かい続けた々は、ちゃんと誰かの力になれる技術になっていたのだ。

夕方、講座が終わった。 講師控えで、子さんがい封筒を差ししてきた。

「はい、美代子さん。今の分ね」

「えっ……でも、私はただのお伝いで……」

「何を言ってるの。派な技術への対価よ。 受講のアンケート、全員が満点をつけてくれたわよ。 来週からも、週に回、正式に講師として枠を持ってもらえないかしら? 商会議所がやってるシニア向け配サービスのメニュー監修の話も、美代子さんに振りたいとってたの」

震えるで、封筒を受け取る。 には、万円の札が入っていた。

わずか万円。 正彦が取引先とむワイン本分にも満たない額かもしれない。 けれど、それは夫の嫌を窺って渡される「活費」

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ではなく、 私の名――「林美代子」の労働に対して、正当に支払われたおだった。

幣の角が、指先にく触れる。 その痛烈な応えに、私のので、何かが完全に覚した。

私はもう、あので飼い殺される主婦には戻らない。

午。 私がカルチャーセンターから自宅へ戻ると、玄関のに見慣れない軽自がまっていた。

玄関のチャイムを鳴らすに、からガラリと引き戸がいた。 っていたのは、息子の嫁の織さんだった。

「あ……お義母さん」

織さんは仕事着のスーツのままだった。 顔は青く、そのにはみのある茶封筒が握られている。

「織さん? どうしたの、こんなに。拓也は緒じゃないの?」

「……拓也さんは、まだ会社です。お義父さんと緒に、厨で揉めていて……」

織さんは周囲の暗がりを気に流するように見回し、声を潜めた。

「お義母さん。しだけ、お話しさせてもらえませんか。のでお話しするのは……危険なので。私のので」

ただ事ではない気配に、私は頷いて助席に乗り込んだ。 狭い内には、微かに柑橘系のコロンのりと、類のインクの匂いが漂っていた。

織さんはハザードランプを消すと、膝のの茶封筒から、束のホチキス留めされた類を取りした。

「これを見てください」

内灯のかりので、類をめくる。

それは、会社の内部資料だった。 【林株式会社 過・商品企画発台帳】

ページをめくると、会社の主力商品がずらりと並んでいた。 現、つの舗で最も売れている「汁る若鶏のから揚げ」。 元のスーパーの惣菜コーナーに卸している「特製煮込みハンバーグ弁当」。 法向け会議弁当の定番「彩りマス幕の内」。

どの商品にも、販売実績と利益率が細かく記載されている。 そして、そのすべてのページの最部にある【商品発担当者】の欄。

そこには、械な印字で、こうかれていた。

【試作案:代表取締役指示】 【覚調:社族(無償協力)】 【発費用:0円(社内テスト扱い)】

「……これ」

声が震えた。

「会社の総務と経理のデータを洗い直したんです」

織さんの声は、静かだったが、底れぬりを孕んでいた。

「私、のに会社に入ってから、ずっと自然だとっていました。 方の会社が、これだけの品数の商品をコンスタントにし続け、 しかもそのどれもが、コンビニに負けないリピート率を誇っている。 それなのに、会社の決算には『研究発費』の科目が切しないんです」

織さんはハンドルを握りしめ、方の暗を睨みつけた。

「さっき、拓也さんにこの台帳を見せました。 『お義母さんがどれだけの利益を会社にもたらしてきたか、分かっているの?』って。

そしたら、あの……何て言ったといますか?」

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