"私のカードを盗んだ義母が、夫の隠し口座で120万円使った" 第3話
そのままリビングの隅へと歩いていくと、棚の奥に置いてあった古いスマートフォンを1つに取りました。
それは窓のをたまに通り過ぎる野良猫を観察するためという名目で、私がわざとリビングに向けて設置しておいたホームカメラ代わりの端末でした。
私は画面をタップし、10分の録画映像を巻き戻して再しました。
古い端末のため画質は粗かったものの、そこには決定な瞬がはっきりと映しされていました。
お義母さんがキッチンにいる私に背を向けてった、迷うことなくトートバッグにを入れたこと。
そこから緑のキャッシュカード兼デビットカードを抜きし、素く自分の茶いコートのポケットにねじ込んだこと。
その慣れた棒のようなきは、カメラのレンズにとても鮮に記録されていました。
バッグにを入れてからポケットに隠すまで、わずか3秒らずの来事でした。
私の与座の暗証番号は、夫である博之の誕に設定されていました。
以、活費の引き落とし続きの際に博之のでにしたことがあり、お義母さんも息子から聞いてその番号をよくっていたに違いありません。
私は無言でスマートフォンの画面を消しました。
え切った属のフレームが、私ののひらにひんやりと触れました。
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私はそのまま狭い洗面所に入り、の蛇をくひねりました。
澄んだ流がい陶器の洗面台に勢いよくぶつかり、しぶきとなって弾け散る様子をじっと見つめました。
両でたいをすくって1度顔を洗うと、たい滴が顎を伝い、着ていたの襟元を濡らしました。
夫の博之は、今夜は会社の残業で帰りが遅くなると連絡してきていました。
私は洗面所で固く雑巾を絞ると、それを持って博之の斎へと入りました。
斎と呼ぶのもおこがましい、古いクローゼットをベニヤ板で適当に区切って作った、わずか1畳ほどの狭い空でした。
私は狭苦しい机のにち、積もった埃を雑巾で丁寧に拭き始めました。
パソコンのキーボードをしかそうとした、私のが机のの引きしにコツンとぶつかりました。
普段なら博之が神経質にしっかりと鍵をかけているはずの引きしですが、今はどういうわけか、ほんの1mmほど鍵の噛みわせがずれて浮いていました。
私は雑巾をかすをピタリと止めました。
そのまま引きしの取っをく握り、ゆっくりとへと引きました。
引きしは抵抗もなく、スッと音をてずにきました。
を覗き込むと、そこにはそれほど層なものは入っていませんでした。
古い保険の契約が数枚と、その類の1番に隠すように敷かれた黒いハードカバーのスケジュール帳が1冊あるだけでした。
私がそのスケジュール帳を取りしてページをくと、挟まっていた黒いプラスチックのカードが1枚、にポトリと落ちました。
見慣れないクレジットカードでした。
カードの表面にはよくあるのロゴすらなく、ただの箔押しでカード番号とローマ字の名だけが浮きがっていました。
私はにかがみ込み、そのみのある黒いカードを拾いげました。
そして自分のスマートフォンをき、カード会社のウェブページを検索してログイン画面にアクセスしました。
私は博之の公な番号や、普段よく使う暗証番号の組みわせを順番に入力していきました。
2回エラーがたの3回目の挑戦、つまりお義母さんのを入力した瞬、スマートフォンの画面がスッと切り替わりました。
るい画面のに、博之が私に隠していた秘密の座の資産内訳がくっきりと浮かびがりました。
座残の欄に表示された数字は、なんと1200万円でした。
そのの取引履歴をスクロールして確認すると、かなり利用枠のきそうなこのブラックカードは、その1200万円の座に直接紐づけられていました。
さらに座の摘欄には、暗号資産投資の精算という文字がずらりと並んでいたのです。