"私のカードを盗んだ義母が、夫の隠し口座で120万円使った" 第2話
お義母さんはに入っていた保容器を1つずつ取りしては、シンクのにドンドンときな音をてて並べていったのです。
お義母さんは眉にいシワを寄せ、並べた容器を見ろしながら吐き捨てるように言いました。
「何だい、これは」
お義母さんが保容器の蓋の1つを乱暴にけると、ツンとしたニンニクの匂いが狭いキッチンに広がりました。
お義母さんは2本の指での肉の切れ端をつまみげると、まるで汚いゴミでも見るかのように顔をしかめてポイッと放り投げました。
「豚の細切れ肉じゃないか。あんたは私の事な息子に、こんな貧乏臭いものをべさせているのかい。博之は毎会社で営業にり回って苦労しているんだよ。に帰ってきても、まともな牛肉の1切れもべられないなんてね」
私はび散った肉片に線を落としながら、努めて静かな声で答えました。
「それは今夜、豚汁を作ろうとって買っておいたんです、お義母様。博之さんが最、温かい汁物がべたいと言っていたので」
お義母さんはを鳴らし、私を睨みつけながらプラスチックの蓋を乱暴に閉めました。
パチンとプラスチックがぶつかる鋭い音がキッチンに響き渡り、お義母さんはさらに声を荒らげました。
「答えだけは1丁にペラペラとてくるんだね。
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博之から聞いたけど、あんたたち来、京に引っ越すんだって?全く、最の若いもんは見栄ばかり張ってね。元にしばかりのおがあるからって、わざわざ都にて騒ぎしないと気が済まないのかい」
お義母さんは腕を組み、顎をしゃくって私を見しながら言葉を続けました。
「嫁のくせにまともな節約もできず、ただいいにむことばかり考えているんだから。私たちの代はね、みんな4畳半の部で子供を産んで、派に育てげたもんさ」
私はシンクの角についた古い傷をじっと見つめるだけで、お義母さんの理尽な言葉に1言も言い返しませんでした。
やがてお義母さんは満したように息を荒くし、狭いキッチンをぐるりと見渡しました。
その計算い線が、ふと玄関の棚のへと向かってピタリと止まりました。
そこには、私が普段の役所への通勤で使っている黒いトートバッグが置かれていました。
お義母さんはバッグから目をさないまま、元を歪めて話し始めました。
「私ね、今度の週末に婦会の奥様たちと沖縄へ旅にくんだよ。ご所さんのところのお嫁さんは、先、の級ダウンコートをポンと買ってくれたそうじゃないか。まあ、あんたみたいな貧乏なで育った子に、そんな派な親孝なんて期待しちゃいないけどね。
でも、その気の利かない態度は本当にをがっかりさせるよ」
お義母さんは満げにを尖らせながら、ゆっくりと玄関の方へと歩いていきました。
そして私に背を向けるようにして、棚ので自然に斜めにったのです。
お義母さんは周囲をうかがうように肩を揺らすと、私の黒いトートバッグのに素くを入れ、何度かゴソゴソとを漁りました。
静かな部のに、バッグの革と財布が擦れるかすかな音が聞こえてきました。
お義母さんは何事もなかったかのようにを引っ込め、振り返りもせずにたく言い放ちました。
「もう帰るよ。そのっぽい肉は今すぐ捨てておしまい。見ているだけでご飯がまずくなるからね」
お義母さんは玄関で靴を履き直すと、錆びたドアを押しけてへとていきました。
1度もろを振り返ることなく、カビ臭いアパートの廊をにちっていったのです。
錆びた鉄のドアが再び閉まり、バタンという鈍い音が部に鳴り響きました。
私は数秒、キッチンのそのにじっとち尽くしていましたが、やがて静かに玄関へと歩み寄りました。
私は棚ののトートバッグのファスナーをけ、内側のポケットにそっとを入れました。
本来そこにあるはずの、私の与振込座のキャッシュカードが跡形もなく消えっていました。
私はバッグのを2度探すような無駄なことはしませんでした。