"6年介護した義父から「息子を信じるな」と電話が来た" 第6話
そして何より……私ののに、たい澱のように沈んでいるいがあった。
『わしはもう、おに元の通りの世話を押し付ける気はない』
あけぼの苑で義父が言った言葉が、かられない。
浩司が私にぶつけた暴言――「実際におはもう限界だったじゃないか」。
あの言葉を、私はの底から否定することができなかった。
。毎朝に起き、義父のオムツを替え、朝にとろみをつけ、デイサービスの送りしをし、パートにて、夕方に義父を迎え、入浴を介助し、夜に度起きて体位変換をする。
友とのランチも、旅も、自分の病院通いですら回しにしてきた。
浩司は「親父の介護は嫁の役目だ」と言わんばかりに切をさず、夜の付きいだと称して酒をんで帰るだけだった。
私は義父を憎んでいたわけではない。義父はいつも私に「すまんな、ありがとうな」と言ってくれたし、器用ながら私を気遣ってくれていた。
けれど、限界だった。
もし今、浩司の暴挙を止めて、義父をこのに連れ戻したとして――私はから、またあの活に戻れるのだろうか?
夫へのりでに麻痺していたの奥から、どす黒い本音がいがってくる。
もう、で抱え込むのは無理だ。
もしまた元の活に戻れば、今度は私自が壊れてしまう。
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「お義父さんを守る」ということと、「自分が犠牲になり続ける」ということは、同じであってはならないはずだった。
翌朝、私は再び「あけぼの苑」を訪れた。
相談には、ケアマネの川さんと、施設の活相談員、そして子に乗った義父が待っていた。
昨の今で、義父の表にはまだ疲労のが濃かったが、私の顔を見ると、しだけ目尻をげた。
「嫁さん……は、どうなった」
「丈夫です。産には連絡して、話は完全ににしてもらいました。権利証と実印も、私が預かっています」
義父はく息を吐き、膝のの毛布をぎゅっと掴んだ。
「そうか……よかった。すまんな、本当に」
「お義父さん」
私は義父の正面に子を引き、まっすぐにその目を見つめた。
嘘をつくことも、濁すことも、もうやめようと決めていた。
「つ、お話ししなければならないことがあります」
川さんと相談員が、静かに私を見守っている。
「浩司さんが言ったこと……私がもう限界だと言っていたという話ですが、半分は本当です」
義父の眉が、かすかにいた。
「私はお義父さんを嫌いになったわけではありません。顔も見たくないなんてっていません。でも……この、も体も、擦り減って限界だったのは本当なんです。腰の痛みが引かなくて、朝起きるのが怖いもありました。だから……浩司さんの借のためにを売ることは絶対に反対ですが、お義父さんをまたに連れ戻して、私がすべてを背負う活に戻ることは、もうできません」
言葉を吐きすたびに、胸が締め付けられるように痛んだ。
育ててもらった恩があるわけでもない。ただの嫁だ。それでも寄り添ってきた相に、介護の継続を拒絶する言葉を突きつけるのは、自分のさを刃物で抉られるような苦痛だった。
義父は、じっと私の目を見ていた。
い沈黙が流れた。
やがて、義父の麻痺のないがゆっくりと持ちがり、机のに置かれた私ののにねられた。
節くれだった、たいだった。
「……よう言ってくれた」
義父の声は、震えていたが、驚くほど穏やかだった。
「おはな、優しすぎるんじゃ。わしが倒れた、あいつが何もしないからと、おが全部抱え込んでくれた。最初ので、もうわかっておったよ。おのが湿布臭くなって、笑顔が消えていくのを見て、申し訳なくてにたかった」
「お義父さん……」
「わしが嫌だったのはな、施設に入ることじゃない。浩司にゴミみたいに放りされて、おにも見捨てられたとい込まされたまま、誰の顔も見えんくへ追いやられることだったんじゃ。わしのの始末を、あいつののために勝に決められるのが許せんかった」
義父は首を巡らせ、川さんを見た。
「川さん」
「はい、忠雄さん」
「わしが入れる、まともな施設を探してくれ。