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"「2階は貸さない」と告げた母と、解約済みの息子夫婦" 第15話

1024の訪問者

1024、曜。

結さんが期の試し滞を始めていた。

実際に階段を使い、台所と浴を共してみる。

それぞれの活が、無理なくなるか確かめるためだった。

そのの午11頃、玄関のチャイムが鳴った。

てみると、美穂さんと陽菜がっていた。

連絡はなかった。

「こんにちは、お義母さん」

美穂さんはきな袋を持っていた。

「どうしたの?」

私が尋ねると、美穂さんは玄関へ入ってきた。

「今度の部、収納がなくて。こちらで荷物をし預かっていただけませんか」

私は袋を見た。

には、季節れの類が入っているようだった。

「どのくらい?」

「装ケースが4つと、陽菜の机です」

私は驚いた。

「机まで?」

美穂さんは帳を取りした。

「引っ越し先へ入りきらないので、2階が空いているだけでも」

私は答えた。

「2階は、もう空いていないの」

美穂さんは首をかしげた。

その、階段のから音がした。

結さんだった。

肩に鞄をかけている。

「おはようございます。図館へってきます」

私がうなずくと、結さんは美穂さんへをげた。

「初めまして。森結です」

美穂さんは、結さんと私を交互に見た。

「……どちら様ですか?」

私は紹介した。

「11から2階へむ予定の学さんよ。今は活の様子を確かめるために滞してもらっているの」

結さんは丁寧にをげた。

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「よろしくお願いします」

美穂さんはかすかに会釈した。

結さんは私へ、

「夕方までには戻ります」

と言ってかけた。

玄関の戸が閉まると、美穂さんが言った。

「お母さん、本当にをまわせるんですね」

私はうなずいた。

「ええ」

「隆之さんから聞いてはいましたけど……」

美穂さんは階段を見げた。

「私たちは駄目で、学さんならいいんですか」

私はすぐには答えなかった。

陽菜がそばにいたからだ。

「陽菜、居でテレビを見ていてくれる?」

陽菜はうなずいた。

「うん」

私は美穂さんを台所へ案内した。

子へ座るよう勧めたが、美穂さんはったままだった。

「そんなに私たちが迷惑なんですか」

私は首を振った。

「迷惑だから断ったわけではないの」

「だったら、どうして?」

私は卓へを置いた。

「あなたたちは、私がどんな暮らしを続けたいか、1度も聞かなかったでしょう」

美穂さんは黙った。

「空いている部があるからめる。私がにいるから陽菜を迎えにける。そういう話だけだったわ」

美穂さんは帳を握った。

「でも、族じゃないですか」

私はうなずいた。

「族よ。だからこそ、私の返事も聞いてほしかった」

「学さんなら、お母さんの面倒を見てくれるんですか?」

「いいえ。そういう約束はしていないわ」

美穂さんは驚いた顔をした。

私は続けた。

「結さんは学で勉するためにここへむの。

私は空いている部を貸す。賃も払ってもらう。お互いのを守る。それだけよ」

「それなら、私たちも賃を払えばよかったんですか」

私は静かに答えた。

「賃だけの問題ではないの」

美穂さんはうつむいた。

私は続けた。

「結さんは最初に聞いてくれたわ。『緒にむなら、変えたくない習慣はありますか』って」

美穂さんは顔をげた。

「私は、その質問がうれしかったの」

台所の計がさな音をてた。

私はしを置いた。

「それから、2階のもう1部は、これからも私が使うつもりなの。荷物置きとして貸す予定はないわ」

美穂さんは帳を閉じた。

「分かりました」

その声には、まだ満が残っていた。

私は尋ねた。

「しい部の収納は、全部確かめた?」

美穂さんは答えた。

「はい。でもったよりなくて」

「それなら、まず持っていく物を選び直したらどうかしら。陽菜の机は切でしょうけど、使っていない物まで全部運ぶ必はないとうわ」

美穂さんはさくうなずいた。

「そうですね」

私は続けた。

「引っ越しの、陽菜を預かる約束はそのままでいいわよ」

美穂さんは顔をげた。

「いいんですか?」

「そのは予定を空けてあるから」

美穂さんはしだけ表を緩めた。

「ありがとうございます」

私は言った。

「ただし、これからは何か頼む、先に相談してね」

美穂さんは静かに答えた。

「……はい」

玄関へ向かう途、陽菜が私のを握った。

「おばあちゃん、今度も卵焼き作ってくれる?」

私は笑った。

「もちろん。甘い卵焼きでいい?」

陽菜は元気よくうなずいた。

その姿を見て、美穂さんもし笑った。

私は2を見送った。

すぐにすべてが分かりえたとはわない。

けれど、ようやく私の言葉が、し届いたような気がした。

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