"娘を救った担任に、娘が叫んだ「信じるな」" 第12話
教がすかさず言葉を継ぐ。
「そうです。藤原教諭は、結さんの捜索のために眠休で報収集に奔したんですよ。警察からも謝状がているほどです。それを、根拠のないメモ枚で陥れようとするなど……教育現への営業妨害に等しい為です」
の言葉を、藤原先は胸にを当てて静かに聞いていた。 まるで、理尽なモンスターペアレントに耐える、健気な教育者のように。
「藤原先」
田弁護士が、穏やかな、しかしよく通る声で呼びかけた。
「結さんが発見されたのは、の午。あなたが警察に『隣町の商業施設付で似た徒を見たというからの報』を提供したのが、そのですね」
「……ええ」
藤原先は静かに頷いた。
「徒の命がかかっていましたから。しでも能性のある報は、すべて警察にお伝えしました」
「素らしい迅速さです」
田弁護士は類をめくった。
「では、その。の午分。あなたは何をしていましたか?」
藤原先の眉が、ピクリといた。 ほんのわずかな揺。
「……ですか? 放課、の教員とともに、区内のパトロールと、保護者への連絡対応に追われていましたが」
「そうですか。ご自の個用スマートフォンは、元にお持ちでしたね?」
「ええ、緊急連絡が入る能性がありましたから」
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田弁護士は鞄から、枚のA4用を取りした。 通信事業者の印鑑が押された、公衆話の発信通話細と、警察の捜査資料の部示文だった。
「、午分。栃県、鹿沼駅広に設置された第公衆話から、あなたの個用スマートフォンに着信が入っています」
会議の空気が、ピシッと凍りついた。
が目を丸くし、教がを乗りす。 指導主事の線が、藤原先の顔に突き刺さった。
「通話は、分秒」
田弁護士の声が、無質に響く。
「公衆話の貨投入記録、およびキャリア側の留守番話サービスへの接続記録が残っています。藤原先。結さんは、失踪目の午に、あなたへ直接話をかけていた」
藤原先の喉元が、さくした。 だが、はかない。
「なぜ、警察の捜索本部にこの着信を報告しなかったのですか? なぜ『所』として捜索が続けられている最、徒からの直接の連絡を握り潰したのですか?」
「そ、それは……!」
教が慌てて割って入ろうとした。 「悪質ないたずら話だとったのかもしれませんし、波の状況で——」
「録音データがあります」
田弁護士の言が、教の声を圧殺した。
「通信キャリアのサーバーに保されていた、留守番話の音声ファイルです。裁判所の令状に基づく示請求により、昨、弁護護側に交付されました」
藤原先の顔から、みるみるうちに血の気が引いていった。 唇が細かく震え、膝ので握りしめた指先が、を通り越してに変していく。
「再します」
田弁護士が、テーブルの央に型のスピーカーを置いた。 ボタンが押される。
プチッ、というノイズのあと、受話器越し特の、くぐもった械音が会議に広がった。
『ピピッ……、午分にお預かりしたメッセージです』
ガタガタと、激しい属音が響く。 続いて、荒い呼吸。 ヒック、ヒックと、しゃくりあげるような女の泣き声。
スピーカーから流れてきたのは、紛れもない、私の娘の声だった。
『……先? 先、お願い……話にて……』
結の声だった。 歯がガチガチと鳴る音が、々しく伝わってくる。
『私……紗奈ちゃんのところにったの。謝りにったの……。でも、お母さんにも警察にも言わないで……お願いだから……』
が息を呑んだ。 指導主事の表が、険しいものへと変わっていく。
録音のの結は、狂ったように言葉を吐きし続けていた。
『先……先の言う通りにしたよ……? 私、お母さんをしませたくないから、先のメモの通りに嘘ついたよ……! 紗奈ちゃんがでやったって、判子押したよ……! なのに、なんで……なんで誰も助けてくれないの……!?』
「止めろ……」
藤原先のから、掠れた呟きが漏れた。 だが、田弁護士は止めない。
音声は、最も残酷な核へと崩れ込んでいく。