"妻を追い出した翌朝、7枚のブラックカードが止まった" 第15話
私はデスクのの端末を見つめながら、静かな軽蔑の差しを向けた。
は切の恩を見せず、酷に宣告した。
「絶対総帥は、会社の資産をい潰す寄虫の言い訳など聞くを持っていません」
は通話終の準備に入る。
「あなたはすでに解任されました。今会社へのち入りは切禁止します。づけば直ちに警察へ通報します」
『ま、待て!頼む、話を……!』
は達也の鳴のような声を無慈に遮断し、通話終のボタンを押した。
総帥に再び静寂が戻ってくる。
私が静かに労う。
「見事な通告でした、。彼もこれで自分が誰の庇護のでかされていたかを理解したでしょう」
はく礼して端末をポケットへしまった。
「彼のような傲なは、自分のが崩れる音を聞いて初めて恐怖をるのです」
は元のタブレットを操作し、達也ののGPS報を確認した。
「総帥、達也氏のが猛スピードで会社のある方向へ向かっています」
私が眉をひそめる。
「ち入りを禁止されたにも関わらず、ですか?」
が答える。
「はい。おそらく社に残されている裏帳簿や、パソコンの正データを消しようと焦っているのでしょう」
私はややかなため息をつき、窓のの景へ線を向けた。
彼が内でどれほど取り乱し、ハンドルを叩きながら叫んでいるか容易に像がつく。
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横に座るの麗華に、必に何かの違いだと見苦しい言い訳を繰り返していることだろう。
証拠隠滅を図れば自分の罪をごまかせる。
まだそう信じているのですね。愚かにもほどがあります。
会社の物理な鍵はすでに変更され、子システムも完全に親会社の制御にある。
達也がどれほど急いで会社へたどり着いたところで、彼を待っているのは固く閉ざされた扉だけだ。
彼が社として威張り散らしていたは、すでに彼を拒絶する完璧な塞へと変わっていた。
私が極温の声で命じる。
「彼を自由に泳がせておきなさい。もがけばもがくほど彼の罪はくなり、絶望はまっていきます」
は無言で頷いた。
それに、彼の狂乱ぶりを1番くで見ているが、そろそろ限界を迎える頃だろう。
の切れ目が縁の切れ目、という言葉がある。
の富に群がっていただけの麗華が、文無しになった横領犯の男と緒に舟に乗るはずがない。
私が静かに告げる。
「彼らが互いに見捨てていがみい、破滅していく姿を最までしっかりと見届けましょう」
私の元にあるスマートフォンには、今も達也からの着信履歴が溜まり続けている。
彼が会社から締めされ、全ての逃げを失った。
この着信の数は、彼自の絶望を刻む終わりのないカウントダウンへと変わっていくのだ。
巨グループ本部の総帥を、茜に染まる夕暮れのが静かに照らしていた。
窓際につ私の背で、が元の端末を操作する微かな音が響く。
「総帥、先ほど達也氏がご自ので会社の玄関に到着いたしました」
の報告に、私は窓から線をし、デスクのの型モニターへ向き直った。
そこには親会社の権限で接続した、達也の会社の防犯カメラの映像が映しされている。
モニターの画面には、血相を変えて会社のエントランスに駆け込む達也の姿があった。
そのろからは、な顔をしたの麗華がりでついてきている。
達也は社員用の認証端末に自分のIDカードを何度も叩きつけていた。
しかし端末は赤いを点滅させるだけで、ドアがく気配は切ない。
が静かに解説する。
「親会社のシステムから、彼のIDに対する全ての権限をすでに剥奪しております」
モニターのの達也は、ついに苛ちを爆発させた。
彼は自ドアの分いガラスを両で激しく叩き、にいる社員へ何かを叫んでいる。
その歪んだ表からは、彼の号が容易に読み取れた。
私がややかにつぶやく。
「見苦しいですね。自分がすでに部者であるという現実を、まだ受け入れられないようです」
私のつぶやきに同するように、画面のでは2の警備員がエントランスに現れた。