"夜勤の救急外来に運ばれた夫と義姉" 第18話
「ええ……拓也さんのご勤務先の社から……はい……はい……懲戒解雇、本付けで正式に決定……そうですか。はい」
院は震えるでメモを取る。
「麗子さんのご婚約者様からも、慰謝料請求の内容証が……」
話を切った院は、もはや抜け殻のようだった。
「終わった……もう何もかもおしまいだ……」
私が仕掛けた悪は、着実に、しかし容赦なく、拓也と麗子の社会な未来をい尽くしていく。
私はその報告を、何のも浮かべずに聞いていた。
そして、私はこの復讐劇を締めくくるための最のを打つために、静かにを始した。
「院、鈴先。私、しの空気を吸ってまいります」
私はそう言うと、2の返事も待たずに院をにした。
向かった先は、病院のだった。
のドアをけると、たいが私の頬を撫でた。
を見ろすと、病院の敷は黒のだかりと無数の継で埋め尽くされている。
まるで何かの、イベントのようだ。
私はポケットからスマートフォンを取りした。
そして、ある物に話をかける。
それは、私がこの計画をてた当初から切り札として温しておいた、たった1のな物だった。
数回のコールの、相が話にた。
「もしもし」
聞こえてきたのは、しかすれた、しかし落ち着いた初老の男性の声だった。
広告
「お久しぶりです。お父さん」
そう、話の相は私の実の父親だった。
父は方の田舎町でさな法律事務所を営む弁護士だ。
私が護師になることを、誰よりも応援してくれた優しくて正義のい。
私が拓也と結婚してからは、義母たちとの関係を配し、何度も「辛かったらいつでも帰ってこい」と言ってくれていた。
「み咲か。丈夫なのか?テレビで見て、臓が止まるかとったぞ」
父は底配した様子で言った。
「うん。私は丈夫。それより、お父さんにお願いがあるの」
私は話の向こうの父に、これから私がやろうとしていることをに、しかし正確に伝えた。
私の計画を聞いた父は、瞬絶句した。
「み咲、お……本気でそれをやるつもりか?」
父の声には戸惑いと、そして娘を案じる響きがあった。
「それはあまりにも……」
「本気だよ」
私はい調で遮った。
「私はもう決めたの。奪われたものを取り戻すために。ううん、それ以に」
私は拳を握り締めた。
「あいつらにいらせるために。私がただ泣き寝入りするだけのい女じゃないってこと」
私の声に宿る揺るぎない覚悟をじ取ったのだろう。
父はい沈黙の、く、くため息をついた。
「分かった。おの覚悟はよく分かった」
父の声が、先ほどまでの戸惑いを消しり、弁護士としての力いものに変わった。
「いいか、み咲。これから言う通りにするんだ」
父の指示がぶ。
「まず、拓也と麗子、そして義母の里子。この3に対して名誉毀損と、婚姻関係を破綻させたことに対する慰謝料請求訴訟を起こす」
「証拠は、おが今まで受けたモラハラや暴言の記録だ。記でも録音でも何でもいい。あるだけ全部揃えろ」
「うん、分かった」
私はこののために、何もの、彼らの暴言を密かに記録し続けていた。
「次に病院に対してだ。これは々荒なだが……」
父は声を潜めて続けた。
「病院がおの夫とその姉の醜聞を隠蔽するために、おに精神圧力をかけ、虚偽の証言をしたという構図を作りげる」
「虚偽の証言……」
「そうだ。分術は失敗したかもしれないとおが言ったのは、病院側の指示だったということにして、おは病院に利用されたもう1の被害者というを取るんだ」
父の声はを帯びていく。
「そうすれば、世の同は完全に、お1に集する」
悪魔なシナリオだが、今の私にはそれが必だった。
「そして最の仕げだ。これから父さんが配したテレビ局のクルーが、おのところへ向かう」
父は決定な言を放つ。
「おはそこで、全てを告するんだ」
「告……」
「そうだ。涙ながらに、夫と義姉に裏切られたしみ。義母からのいじめ。そして、病院にまで利用され、嘘をつかざるを得なかった苦しみを」
父の言葉が、私のにく刻み込まれていく。
「全国民ので、赤裸々に語るんだ。