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"夜勤の救急外来に運ばれた夫と義姉" 第12話

い夜が終わろうとしている。

だが、拓也と麗子、そして義母にとっての悪は、まだ始まったばかりだ。

休憩のソファにを沈め、私はポケットからスマートフォンを取りした。

そして、先ほど抜き取ったばかりの画データのから、最も衝撃で最も屈辱な部分を巧みに編集していく。

顔にはモザイクをかける。

だが、誰が見てもそれが誰なのか分かるように。

病院の名や医師たちの顔も、もちろん分からないようにする。

そして、その数秒のクリップ画に、私はこんなタイトルをつけた。

『衝撃映像。某名病院にとんでもない患者が運ばれてきた』

編集を終えた私は、呼吸を1つ。

そして、匿名で画を投稿できるの画サイトのアップロードボタンを、迷いなくタップした。

悪がインターネットという広なに放たれた瞬だった。

私がい画をインターネットのに放ってから、数が過ぎた。

夜がけ、病院は勤のスタッフたちの勤で、いつもの朝の活気を取り戻し始めていた。

私は休憩のソファで仮眠を取った、何わぬ顔で夜勤の引き継ぎ業務をこなしていた。

勤の護師が、配そうに声をかけてくる。

「佐藤さん、昨夜は変でしたね。もう体は丈夫なんですか?」

昨夜の来事は、すでに尾ひれがついて院内に広まっているようだった。

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好奇と同と、しの軽蔑が入り混じった線が、私の背に突き刺さる。

私はいつも通りの静な笑みを浮かべて答えた。

「ご配をおかけしました。もう丈夫です」

私のあまりに平然とした態度に、護師はし戸惑ったような顔をした。

だが、それ以は何も聞いてこなかった。

引き継ぎを終え、私は拓也と麗子が入院している特別へと向かった。

2は術の経過観察のため、隣りった部に入れられていた。

という名目だが、実質にはの患者から隔するため、そして病院側の監に置くための措置だった。

まず、拓也の部のドアをノックする。

「どうぞ」

から、々しい声が返ってきた。

部に入ると、拓也はベッドので半を起こしていた。

顔は気で、目のにはい隈が刻まれている。

私を瞥すると、気まずそうに、そして怯えるように線を逸らした。

私はを切排した、事務な調で尋ねる。

「体の調子はどうですか?痛みは」

拓也はボソボソと答える。

「ああ……痛み止めが効いているから、なんとか……」

術は成功したものの、彼の男としての能が今どうなるかは、まだ誰にも分からなかった。

そのが、彼の表をさらに暗くしている。

「何か必なものはありますか?」

「いや……ない」

気まずい沈黙が部に流れる。

拓也は何度も何かを言いかけてはをつぐんだ。

謝罪の言葉を探しているのかもしれない。

あるいは、言い訳を考えているのか。

だが、私は彼にそんな隙を与えなかった。

「そうですか。では、失礼します」

私は彼のの内を探るようなことは切せず、踵を返して部をようとした。

そのたい態度に、拓也はたまらなくなったのだろう。

背から必の声がんできた。

「ま、待ってくれ!み咲!」

私はドアのノブにをかけたまま、振り返らずにち止まる。

「あのことは、本当にすまなかったとっている。俺がどうかしていたんだ」

ようやく絞りした謝罪の言葉。

だが、その声にはまだ、どこか自己保の響きがあった。

「麗子さんとは、その、ただの来というか、事故みたいなものなんだ。信じてくれ」

事故。

彼はそう言った。

にわたる裏切りを、ただの事故という言で片付けようとしている。

私のの奥で、黒い炎が静かに揺らめいた。

だが私はまだ、その炎を顔にはさない。

私は肩越しに彼を見て、たく言い放った。

「今は治療に専してください」

それだけを言い残し、私は拓也の部をにした。

ドアが閉まる直、ベッドので彼が絶望な表でを仰ぐのが見えた。

次に、麗子の部へ向かう。

彼女はまだ麻酔の響が残っているのか、い眠りに落ちていた。

その寝顔は、普段のトゲトゲしさが嘘のように穏やかですらあった。

だが、その腹部には、々しい術の跡が刻まれている。

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