"深夜2時、隣家の物置で赤ん坊を抱く4歳児" 第1話
俺は、暗い部の片隅で震えているさなを見つめていた。
刻は、夜2を回ったところだ。
隣のの物置のような部で、その女の子は、さな赤ん坊をしっかりと抱きしめていた。
彼女の全には、いくつもの青あざや傷跡があった。
彼女は、ひどく怯えた目で、俺の顔をから見げている。
そのさな瞳を見た瞬、俺の胸の奥で何かがく弾けた。
俺は、のでく誓った。
この子たちを、俺が絶対に守らなければならない、と。
このさな姉妹との会いが、俺のそののをきく変えることになる。
しかし、このの俺は、まだそんな未来をる由もなかった。
俺の名は、相馬蒼太だ。
齢は27歳になる。
俺は、つい1週まで、京の消防署に勤務していた。
毎、サイレンの音と共に災現を駆け回る々を送っていたのだ。
過5、俺はの命を救うという使命に、自分の全てを捧げてきた。
のへび込み、助けを求めるのを握り続けた。
だが、その代償は俺の体にとって、あまりにもきすぎた。
連の激務と性な眠により、俺の体は鳴をげていたのだ。
いつしか、臓の脈が頻繁に起きるようになっていた。
病院の診察で、医師に告げられた言葉が、今でも俺のに々しく残っている。
俺は、医師の厳しい顔をいした。
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「このままでは、あなたの命に関わります。今すぐ、消防士の仕事を辞めてください」
その言で、俺のは断たれた。
俺は、する消防士の仕事を辞めざるを得なくなったのだ。
勤の最終、俺は更のロッカーのにっていた。
俺は、自分の荷物をつずつ段ボール箱にまとめていた。
すると、背から音が聞こえ、輩たちが俺の周りに集まってきた。
彼らは、皆様に寂しそうな表を浮かべている。
の輩が、俺の目を見てをいた。
「蒼太さん、本当にお疲れ様でした。俺たち、蒼太さんみたいな派な消防士になりたいです」
俺は、輩の肩にを置いた。
「おら、本当にありがとな。体だけは事にしろよ」
志を共にした仲たちとの別れは、言葉にならないほど辛かった。
だが、俺には帰るべき所があった。
それは、俺の実である民宿の緑荘だ。
数に、母から話がかかってきていた。
俺は、携帯話をに当てたのことをい返す。
母は、民宿の経営が苦しいと、ため息交じりにこぼしていたのだ。
俺は、揺れるの座席に座り、窓のの景をぼんやりと眺めていた。
次々と流れていく景を見つめながら、これからのことを考える。
やがて、のドアがき、俺はホームにりった。
その瞬、懐かしい潮のりが、俺のをくすぐった。
久しぶりに帰ってきた故郷の空気だ。
沿いの台につ、あの古い民宿の姿をい浮かべる。
俺は、両に持った荷物をく握り直した。
俺が、あの民宿を絶対にて直してみせる。
駅の改札を抜けると、そこに両親の姿があった。
は、俺を迎えに来てくれていたのだ。
母が、嬉しそうな顔で駆け寄ってきた。
「蒼太、よく帰ってきたわね」
俺は、母の顔を見て微笑んだ。
「ただいま」
父も、俺の顔を見て優しく目を細めた。
「父さんも、元気そうでよかった」
父は、俺の肩を軽くポンと叩いた。
「蒼太、あまり無理はするなよ。しばらくは、ゆっくり休んでくれ」
両親の温かい笑顔を見て、俺の胸に堵が広がった。
俺は、からそうった。
ここで、俺のしいを始めよう、と。
俺が故郷に帰ってきてから、あっというに3のが過ぎていた。
毎の活は、忙しくも充実したものだった。
は、民宿を訪れるお客さんの対応に追われている。
俺は、笑顔で挨拶をし、荷物を持って部まで案内する。
そして空いたには、両親と緒に民宿の修繕作業に取り組んでいた。
俺は、ペンキの入ったバケツを持ち、古くなった壁のにった。
刷毛にペンキをたっぷりと含ませ、壁の塗り直し作業を黙々とめる。
また別のには、父と緒にへ向かった。
俺たちは、あせて古くなった畳を持ちげ、しいものへと張り替えていく。
さらに、裏庭に回って、伸び放題になっていたの剪定など、庭の入れもった。