"底辺受付嬢を見下す役員たちの誤算" 第22話
私はづいていった。
彼女の向かいに座る。
美緒は顔をげた。
警戒するような目で私を見た。
「どなたですか?」
私は名乗った。
「林と申します。林桜です」
私は単刀直入に切りした。
「あなたのお父さん、浩さんはかつて未来産業の財務補佐でしたね」
彼女の表がくなる。
「お父様が持っている備忘録が必でここへ来ました」
美緒の顔が変わった。
彼女は本を閉じた。
ちがった。
「何のことか分かりません。父はもうくなりました」
私は瞬言葉を失った。
伊藤からの報では方になったとしか聞いていない。
私は彼女の目を見つめた。
線は激しく泳いでいる。
本を握る指先がくなっている。
嘘をついているの反応だ。
「くなったというのは本当ですか?」
私は尋ねた。
「ええ、2会社を辞めてすぐに病気で」
彼女はそう言い残した。
にへ向かう。
私はちがった。
彼女のを追った。
「美緒さん、もし本当にお父様がくなっているのなら、あなたが毎受け取っている仕送りはどこから来ているんですか?」
彼女のがぴたりと止まった。
振り返った彼女の唇は震えている。
しかし、声はない。
「その送元は森という名の座ですね。お父様はきていますね」
私は確信を込めて言った。
「ただを隠しているだけで」
美緒は図館の入りにち尽くした。
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午のがガラス越しに差し込む。
彼女の半顔をるく照らしている。
彼女は唇を噛み締めた。
く葛藤した、い声で言った。
「父を探してどうするつもりですか?」
「ある男を調べるため」
私は言った。
「斎藤健。お父様の元司を」
私は理由を説した。
「彼は私の父の会社が倒産したに、資を横領したの」
「その資の方を証するために、お父様の備忘録が必なの」
斎藤の名を聞いた瞬、美緒は激しく揺した。
半歩ずさる。
背をガラスに押し付けた。
声は震えていた。
「斎藤…。あいつはまだ父を探しているんですが」
彼女は怯えていた。
「お父様の備忘録は彼にとって刑宣告と同じだから、絶対に諦めない」
美緒の呼吸が荒くなった。
彼女は俯いた。
い沈黙の、顔をげた。
その目には絶望のようなが浮かんでいた。
「父のところへ案内します」
彼女は言った。
「でも絶対に父を危険な目にわせないと約束してください」
私は頷いた。
「約束する。お父様の備忘録は私の唯の切り札。命を危険に晒すような真似はしないわ」
美緒は私を図館から連れした。
裏通りにめてあったグレーの型に乗せた。
は郊へ向かってった。
黄に染まった楓の森を抜ける。
里れた農ので止まった。
ドアがいていた。
髪混じりの男がポーチの籐子に座り、本を読んでいた。
音を聞いて彼が顔をげた。
美緒のろにいる私を見る。
その瞳がゆっくりと沈んだ。
「来たか」
彼は静かに言った。
「2、ついに誰かが私を見つけるを待っていた」
私は彼にづいた。
正面につ。
畑を吹き抜けるが、微かな気を運んでくる。
「斎藤健のことをどれくらいごですか?」
は本を閉じた。
膝のに置いた。
「あいつを刑務所にぶち込むのに分なほどっている」
彼は私を見た。
「だが素性らずのにホイホイ渡すわけにはいかない」
彼は条件をした。
「私が君を信用するにる理由を教えてくれないか?」
私はポケットから父の帳簿のコピーを取りした。
彼に差しす。
はそれを受け取った。
数ページめくる。
あるページで指を止めた。
い、彼はかなかった。
やがて顔をげた。
い声で言った。
「林総太郎は君の父親か?」
「はい」
私は答えた。
「あの資は父の会社が破産したに奪われたものです」
私は説した。
「斎藤はあの資でケイマンにダミー会社を作り、息子の信託基に流し込んだ」
私は彼の目を見た。
「あなたの備忘録があれば、その資ルートを完全に証できます」
はく沈黙した。
このままをかないのではないかとうほどだった。
ついに彼は帳簿のコピーを置いた。
ちがってのへ入っていった。
しばらくして、彼は1つのスチール缶を持って戻ってきた。