"底辺受付嬢を見下す役員たちの誤算" 第10話
ついに敵が面に姿を現した。
そして私はもう、受付カウンターのろで微笑むだけの林さんではない。
私は携帯をく握った。
ハルトに言った。
「斎藤の件は、私が処理するわ」
斎藤健という名が、晩私ののを駆け巡っていた。
彼は父が、最も尊敬していた古い友だった。
お正やお盆の度に、級な本茶の葉を持って遊びに来た。
ニコニコしながら、私のを撫でてくれた。
「桜ちゃんはいい子だね」と。
私は、彼のの親指の付け根に傷の跡があったことすら覚えている。
若い頃、ダルマストーブで傷した跡だと言っていた。
しかし、その男がニコニコ笑いながら役員会に座り、父の会社が解体されみ込まれていくのを見ていたのだ。
そして3の今、私がハルトに報告したルートの資料を盗みした。
翌朝、私は会社にはかなかった。
伊藤健に話をかける。
町のはずれにある目たない喫茶で待ちわせた。
彼は約束のより10分く現れた。
し張った顔で、茶い封筒を持っている。
「斎藤が昨の午、俺を茶に誘ってきた」
彼が座るなり、声を潜めて言った。
「彼は、事業部は今俺が管理しているから、俺を役員会に推薦したいと言いした」
私はコーヒーカップを持ちげた。
相槌を打たなかった。
広告
伊藤は私をちらりと見て続けた。
「末の役員会で、田の任となる副会のポストに彼を支持する票を入れれば、今の事業には切をさないと言っていた」
私は彼を見た。
「どう答えたの?」
彼はを乗りした。
「し考えさせてくれと言ったよ」
彼は封筒をテーブルに置いた。
私のに押しした。
「これは俺が昨晩徹夜でまとめた、斎藤が未来産業代に関わった全ての投資プロジェクトのリストだ」
彼は封筒を指した。
「このに、お父さんのあの資が流れたのダミー企業と致するものが3件ある」
私は封筒をけた。
数ページめくる。
あるページでを止めた。
そのダミー企業はケイマン諸島で登記されていた。
設期は父がくなる4ヶ。
法の代表者名は国だった。
しかし、備考欄に万でき込まれていた。
『実質支配:斎藤』
私は伊藤を見た。
「このリスト、どこでに入れたの?」
伊藤は数秒沈黙した。
そしてをいた。
「お父さんが事件のに、完全な投資記録を法務部の古い同僚に預けていたんだ」
彼は説した。
「そのは退職して方に引っ越していたけど、先週ようやく見つけて、何も説得してやっとコピーをもらえたんだよ」
私はその『実質支配:斎藤』という文字を見つめた。
のの棘が、さらにく刺さるのをじた。
父が帳にいた『黒幕は役員会のにいる』という字と、この類の万の字は、同じの跡だ。
斎藤健。
彼は黒幕であるだけでなく、父が最も信頼していた物の1だった。
最も親しいに裏切られるという絶望。
それを3のを超えて、父の震える跡からじ取ることができた。
「彼はあなたに票を求めている。どうするつもり?」
伊藤は直接答えなかった。
逆に私に問いかけた。
「林社、どうやって彼を追い詰めるつもりですか?」
彼は配そうだった。
「帳簿はあなたのにある。でも、証拠の繋がりがまだ1つりない」
彼は核を突いた。
「ダミー会社に流れたおが、最終にどこへったのか」
私はカップを置いた。
指で軽くテーブルを叩く。
「だからこそ、あなたには彼の求をんで欲しいの」
伊藤は瞬ハッとした。
「末の役員会で、彼に票を入れると約束して。彼をあなたのに乗せたとさせるのよ」
私は彼の目を見つめた。
「彼があのプレゼン資料にをしたということは、すでに焦り始めている証拠」
私は分析を伝えた。
「田が捕まり、次は自分の番だと恐れている。彼には方が必なの」
さらに続ける。
「そして事業部を握っているあなたのは、彼にとって喉からがるほど欲しいはず」
伊藤はく沈黙した。
やがて、ついに頷いた。
「分かった。でも末までにその資ルートの証拠を完全に揃えてくれ」
彼はを押した。
「そうしないと、俺の票が彼を本当に役員会のトップに押しげることになる」