"実家のオンボロ工場を笑った次期社長を54階へ案内した" 第5話
次期社の帰還とエスカレートする悪
私は廊を歩いていた、向こうから見覚えのある顔が歩いてくるのに気がついた。
「あれ?お、まだうちで働いてたのか?」
元は私を見つけると、ニヤリと笑ってち止まった。彼と社内で初めて会ったのその第声を聞いて、私はこいつが学の頃と何も変わっていないなとすぐに分かった。
「お久しぶりです」
私は応、会釈をして通り過ぎようとしたが、彼は私のにち塞がった。彼は勤初から、次期社であることや企業で働いていたことなどをにかけ、エリートを吹かせてきた。
「この会社も昔よりちょっとはきくなったけど、まだまだだな」
元は窓のを指差しながら、いきなりビッグマウスを叩き始めた。
「やっぱり、あのビルに入るくらいきくならないとな。俺が社になったら、あそこに入れるくらい会社をきくしてやるよ。みんな楽しみに待ってろよな」
彼の言う「あのビル」というのは、駅のすぐそばにつつの層オフィスビルのことだ。ここらにはビルが増えたが、そのつのビルだけはきさが突している。番きいビルは階建てで、賃はワンフロア借りるとに千百万くらいするらしい。
私は彼の横顔を見ながら、静かに相槌を打った。
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目標をきく持つことは悪いことではない。また、経営者として自信を持つことも事だ。しかし元のは、その目標と自信によってダメな方向に向かってりしてしまうのだ。
あるの夕方、私が帰宅の準備をしていると、元が私のデスクにづいてきた。
「なんだお、もう帰るのか」
彼は満そうに眉をひそめた。
「働きすぎないように注してるんだよ」
私がカバンをに取りながら答えると、彼はで笑った。
「ああ?おら会社の歯は働いてなんぼだろ。そんなことじゃあ、あの層ビルに入れないだろうが。もっと働け。ぶっ倒れるまで働け」
私はカバンを置き、彼を呆れた顔で見つめた。
「お、いつの代の働き方を押し付けるつもりだよ」
すると、元は顔を真っ赤にして鳴り始めた。
「今、俺のことをおって言ったか?田のくせに気だな。俺は次期社だぞ!」
「だからなんだよ」
私はため息をついた。
「俺の方が圧倒に偉いってことだろうが。敬語使え、敬語!」
「は?何を子供みたいなことを言ってるんだよ」
私は首を横に振った。
「それじゃあな」
元の謎理論に付きっていられないとった私は、さっさと帰ることにした。しかし、これが彼の変なスイッチを押してしまったようだ。
翌朝、私が社して自分のデスクを見ると、違に気がついた。
「あれ?ペンはどこにった?てか、ペンて自体がないじゃん」
私は周囲を探し回り、やがて湯のゴミ箱から自分のペンてを発見した。元からの嫌がらせが始まったのだ。
最初は子供のような幼稚な嫌がらせから始まったのだが、かけて内容はしずつエスカレートし、頻度もがっていった。また、次期社のそばにいた方が得だとったは彼の取り巻きとなり、緒になって嫌がらせをしてくるようになった。今ではデータを消すなどの、業務に支障がるような嫌がらせもされている。
ここまでするのは、彼ので私への印象が学ので止まっていて、「見していい」とっているからだろう。また、もうつ理由は考えられる。
私は社で、社に報告をっていた。
「しく作った材の調子はどんなじだ?」
社が私に尋ねる。
「まだ今の予算管理が途なので分析も途なんですけど、調子はいいみたいですよ」
私は元の資料を見ながら答えた。
「発部はいいものを作ってくれましたね」
社は満そうに頷いた。
「いやいや、物自体がいいのもあるだろうけど、田君の売り込み計画がうまくはまったことがきい。いつもながらするよ。これなら社になっても問題なさそうだな」
社は冗談めかして笑った。
「社、その話はやめてくださいよ」
私は苦笑しながらを振った。社は私の仕事ぶりを正当に評価してくれている。周りの社員たちもそうだ。そのため、元が私ので「俺が次期社だ」と偉そうにするたびに、周りからは「田さんが社をすればいいのに」というヒソヒソ声が聞こえてきていたのだ。
これが彼にとってはひどく面くなかったようで、私への嫌がらせは々ひどくなってきている。このままでは、そのうち取り返しのつかないことをしそうだ。
できれば社に相談したいところだが、元は社ので猫をかぶっている。また、私が社に彼のことを相談すれば、社は彼を問い詰めないといけない。その、社は嫌ないをするだろう。私を救ってくれた恩のある社に、そんないはして欲しくない。
職で嫌がらせを解決する定番の方法には転職があるが、辛いに拾ってもらったことから、この会社をれたくないともう。でもそのためには、元からの仕打ちをどうにかしないといけない。私はここのところ、ずっとを抱えていた。
いい解決法が見つからないままは過ぎ、ついに社が引退して、元が正式に社となってしまった。私も歳にして部となった。かなりい世なので、本来ならぶべきところだ。
しかし彼が社になったことで、私は「これで嫌がらせがさらにひどくなるのでは」と配していた。そして、その配は残ながらすることになる。