"雑用係の逆襲――百億の商談と偽りの女社長" 第12話
モニターの向こうの断罪
面は再び、あの騒然たる会議へと戻る。
チャールズCEOから「ミスター・モリティー」の正体をかされ、腰を抜かしていた女社――藤薫は、数秒の直の、唐突に顔の筋肉を歪めてすり寄ってきた。
「あ、あらぁ〜! 森本くぅ〜ん! やっぱりね! 私には最初から分かってたのよ!」
信じがたい豹変ぶりだった。
両を胸のでわせ、媚びへつらうような猫なで声をしながら、俺の腕にすがりつこうとしてくる。
「さすがはが社の誇る秘密兵器ね! あなたならやってくれると信じてたわ! 百億円の契約成よ! 今夜は最級のフレンチでお祝いしましょう! 特別ボーナスも弾んじゃうからね!」
のひら返しのお本のような醜態に、チャールズをはじめとする役員たちは、隠そうともせず軽蔑の差しを向けた。
俺は歩退し、すがりつこうとする社のをたく払い落とした。
「今更おだてても遅いですよ、藤社」
「……え?」
「あなたは、もうお役御免だそうです。おはあちらですよ。はい、さようなら」
「ちょ、ちょっと! 何言ってるのよ! し国語が話せて、昔名なプログラマーだったからって調子に乗らないで! この会社の代表取締役社は私よ! 誰に向かってを利いてるの!」
逆して切り声をげる社の横から、チャールズがややかに割って入った。
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「失礼だが、ミスター・薫。私はミスター・森本の技術と格に対して百億円の投資を決めたんだ。君のような無能で傲な経営者と契約した覚えはないよ」
「だ、だからって、私が社であることに変わりはないわ!」
「いいえ。あなたはたった今、解任されました」
俺の静かな宣告に、社は目を剥いた。
「はぁ!? 解任!? 誰がそんなこと決められるのよ!」
「会命令です」
俺はポケットから型のリモコンを取りし、会議の画面モニターの源を入れた。
ピピッという子音とともに画面が切り替わり、暗転したスクリーンの向こう側に、の初老の男性の姿が映しされた。
髪を綺麗に撫で付け、着流しを羽織った威厳ある佇まい。藤システム発の創業者であり、親会社の株主でもある「藤グループ統括会」そのだった。
『……薫君。見苦しい真似はそこまでだ』
スピーカーから響き渡るな音に、社の顔が完全に凍りついた。
「か……会……!? な、なんで会がオンラインに……!?」
『最初からすべて見せてもらっていたよ。この会議の映像も、君のこれまでの悪の数々もな』
会の厳しいが、画面越しに社を射抜いた。
『藤薫。取締役会の全会致をもって、君を代表取締役から即刻解任する。君はクビだ』
「そ、そんな……! なんで私がクビなんですかぁぁっ!?」
絶叫する女社に対し、俺は用していたタブレット端末の画面を掲げてみせた。