"完璧な夫に給料を突き返した朝" 第7話
さらに、その横にきのメモを枚置いた。
・義母への例仕送り:50,000円(亮介の約束・毎25振込指定) ・今の分の費・雑費予算:45,000円(あたり1,500円計算の最限度額)
計、万千百円。
そして最に、赤ペンで囲んだ枚の請求を、テーブルの央に鎮座させた。
・義母の陸温泉旅特別賛助:100,000円(本に振込希望との催促あり) ・健太の学期集特訓講座費用:120,000円(本15最終締切)
総計、万千百円。
取り万円の座に対して、今確定している支払い、万千百円。 マイナス、万千百円。
私はめた麦茶をみ、子の背もたれにを預けた。 数字は嘘をつかない。 も、見栄も、親孝の美談も、すべて削ぎ落としたに残る徹な事実。
これを、亮介は「細かい数字」と呼び、「俺を煩わせるな」と切り捨ててきたのだ。
スマートフォンが、また鳴った。 今度は義母からだった。 【朋美さん、旅代の振り込み、まだかしら? 旅会社から確認の話が来ているのよ。お昼までにはお願いね】
私は返信しなかった。 ただ静かに、通をスワイプして消した。
今からは、私の仕事ではない。
*
午半。 玄関のドアが、いつになく荒々しい音をてていた。
ドカドカという音が廊に響き、リビングの引き戸が乱暴にけ放たれる。
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「朋美! おい、朋美!」
スーツの着を脱ぎ捨て、ネクタイを緩めた亮介がっていた。 いつもならえられているはずの髪が乱れ、額にはじっとりと脂汗が浮いている。 その顔には、困惑と、それ以に「自分のプライドを傷つけられた男」特のりが貼り付いていた。
「なんで話にないんだ! 仕事だぞ!? 何度も着信入れただろ! 何なんだよ、今朝のあのメッセージは!」
亮介はでまくしてながら、ダイニングテーブルへと股で歩み寄ってきた。 には、スマートフォンを握りしめている。
「万、全額座に戻ってるってどういう冗談だよ! 同僚に見られたらどうするんだ? 『おのところ、嫁に料突き返されたのか』なんて言われたら、俺のがないだろ!」
私は子に座ったまま、静かに亮介を見げた。
「お帰りなさい、亮介さん。お疲れ様」 「お疲れ様じゃないよ! 説しろって言ってるんだ! 振り込みをミスったのか? それとも何かの抗議か? 俺が昨、母さんの旅代の話をしたからスネてるのか?」
亮介はイライラと貧乏揺すりをしながら、私のにった。 そして、フッと馬鹿にしたような笑みを漏らした。
「……はあ、わかったよ。君が言いたいことはわかる。最、も買ってないとか、友達とかけてないとか、そういう満が溜まってたんだろ? いいよ、わかった。
今の母さんの万、万に減額してもらうよう俺から言っとくからさ。その浮いた分で、君も何か好きなもの買いなよ。美容院でもってさ。それで打ちにしよう。な? だからくそのを自分の座に移して、支払いを済ませてくれよ。今に母さんに振り込まないと、俺が恥をかくん……」
言葉が、途で途切れた。
亮介の線が、テーブルのに隙なく並べられた類のに落ちたのだ。
「……何だよ、これ」 「今の請求よ」
私は淡々と言った。 声のトーンをつも荒らげず、ただ仕事の引き継ぎをする事務員のように。
「あなたが今、会社で稼いできてくれた万円。その使いの覧。全部、原本を揃えておいたわ」 「だから……こういう細かい数字をいちいち俺に見せるなって……」 「いいえ、今からはあなたが見るのよ」
私はちがり、テーブルの番端にあるローンの通を指差した。
「まず、このマンションのローン。万千円。引き落としは、。あなたの与振込座と同じ邦だから、残がないとブラックリストに載るわね」 「そ、そんなのわかってるよ。いつも引き落とされてるだろ」 「次。あなたの、ヴェルファイアのローンが万円。任保険と駐代が万千円。これもとに落ちるわ。を放したくないなら、絶対に払わなきゃいけない万千円」
亮介の喉仏が、さくした。
「次。