"愛人の妊娠を信じた夫と15年前の無精子症診断書" 第11話
私の淡々とした言葉に、先は微かに眉をひそめた。
「20歳のですか。ご主は48歳とお聞きしていますが、随分と齢差がありますね」
私は頷いた。
「はい。そして夫は私をから追いし、このを売却してとしいマンションにむ計画をてているようです」
私は真っ直ぐに弁護士を見た。
「さらに私の連れ子ではない、夫と妻の娘も私に押し付けようとしています」
私はを交えず、ただ事実だけを静に述べた。
そしてテーブルののクリアファイルを、先の方へと押しやった。
「ここに、私がこの1ヶで集めた全ての証拠が入っています」
先は無言でファイルを受け取り、ゆっくりとページをめくり始めた。
静かな応接に、の擦れる音だけが規則正しく響く。
最初のページには、あの35万円のネックレスの領収のカラーコピー。
続いて、夫の隠し座の通帳の全ページを撮した写真。
毎である『スズキミカ』という名義の座へ、活費が横流しされている履歴に赤いマーカーで丁寧に印をつけてある。
先は顔をげた。
「なるほど。ご主は活費を削って、こちらに貢いでいたわけですね」
私は答えた。
「はい。会社の業績悪化を理由に、私の活費を10万円も減らしていました。全ては自分のを養うための嘘でした」
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さらにページをめくると、夫との々しいメッセージのやり取りを撮した写真が何枚も続く。
そこには私をのかからない便利な政婦と呼び、しい活を見る2の勝な言葉がはっきりと残されている。
先のが止まったのは、娘のナナと夫、そしてが裏で繋がっていることを示すメッセージの画面だった。
先は確認するように尋ねた。
「これは、ご主の娘さんも倫相と直接連絡を取っているということですか?」
私は静かに事実を告げた。
「ええ、娘は私が作った夕を写真に撮り、彼らに送って嘲笑っていました」
私は膝ののを握りしめた。
「夫から価なブランドバッグを買ってもらうことを条件に、倫を隠蔽し応援していたんです」
その事実をにする、私の胸の奥が微かに痛んだ。
しかしもう涙はなかった。
裏切りのしみは、すでにたい氷のような確固たる覚悟へと変わっていたからだ。
私は鞄からさな部品を取りした。
「最には、今朝録音したばかりの義母の音声データが入った記録媒体もあります」
私はそれをテーブルに置いた。
「義母も夫の倫をっており、私を追いして若いを迎えることに賛成している発言が、はっきりと録音されています」
私がさな記録用の部品をテーブルに置くと、先はく息を吐きした。
メガネの奥の目を細めて私を見た。
「佐藤さん、これだけの証拠、1で、しかも相に切気づかれずに集められたのですか」
先はしたように頷いた。
「素らしい覚悟と力ですね」
私は静かに答えた。
「はい。私がヒステリックに騒ぐような女ではないと、彼らは完全に油断していましたから」
私は過の15をい返した。
「この15、ただ黙って耐えてきたことが、結果に彼らを油断させる最の武器になりました」
先はファイルを閉じ、私に向かってく、力く頷いた。
「これだけ完璧な証拠が揃っていれば、婚裁判になっても100%私たちが勝ちます」
先は指を折って数えた。
「貞為の慰謝料はもちろん、隠し座の預も全て財産分与の対象として正当に請求できます」
私は番の懸事項を尋ねた。
「についてはどうでしょうか。夫はを売ってとタワーマンションにむと娘に豪語していましたが」
私が尋ねると、先は微かに角をげて笑った。
「それはご主の完全な妄であり、法な識が全くないの戯言です」
先ははっきりと断言した。
「あのは佐藤さんとのペアローンで購入したものですから、法にあなたの同と実印なしに売却することなど能です」
先は表を引き締めた。
「もしご主が勝にあなたをから追いそうとすれば、それは悪の遺棄というな法為になります」