"愛人の妊娠を信じた夫と15年前の無精子症診断書" 第7話
に任せて夫を叩き起こし、泣き喚きながら鳴り散らすことは簡単だ。
しかしそれでは決定な証拠を隠滅され、適当な言い訳で丸め込まれるだけだ。
私は静でなければならない。
これ以、彼らの勝な欲望と見栄のために、私の残りのを搾取されてたまるものか。
私はエプロンのポケットから自分のスマートフォンを取りし、カメラ能を起した。
夫は、私のようなの鈍い主婦が自分のスマートフォンを盗み見るはずがないと、完全にを括っている。
画面のロックパスコードは昔から変わらず、ナナの誕である『0512』だった。
私は迷わず暗証番号を入力し、夫のLINEをいた。
そこにはミカという名の女性との々しいやり取りが、数えきれないほど残されていた。
『健さん、くあのおばさんと別れてよ。私のお腹に赤ちゃんができたらどうするの?』
『分かってるよ。ゆみはもかからないし、政婦としては便利だから置いてるだけだ。俺の財産は全部みかちゃんとナナのために使うって決めてるからね』
画面をスクロールするたびに、私の尊厳をで踏みにじるような言葉が次々と目にび込んでくる。
妻を無の政婦と呼び、自分たちのしい活のための踏み台にするという恐ろしい計画。
私は無表のまま、そのやり取りを全て自分のスマートフォンで撮していった。
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シャッター音がないアプリを使い、1枚、また1枚と彼らの罪を切り取っていく。
さらに私は、ナナとのトーク画面もいた。
そこには私が夕に作った料理の写真を、ナナが勝に送りつけている履歴があった。
『今もママのご飯、っぽい肉でマジありえない。本当貧乏臭いよな』
『今週末はみかちゃんも緒に3でい焼肉こうな』
私が見えない所で、3はまるで本当の族のように振るい、私を嘲笑っていたのだ。
私はそれらも全て1枚残らず撮し、クラウドの鍵付きフォルダーに保した。
さらに先見つけた隠し座の振り込み履歴の写真も、同じフォルダーに移させる。
それだけではりないとじた私は、音を忍ばせて斎に入った。
夫がいつも持ち歩いているゴルフバッグのポケットからさな鍵を取りす。
机の1番の引きしをける。
ここには見慣れない茶い封筒と、青い表の通帳が隠されていた。
通帳をくとそこには、スマートフォンの履歴で見た通り、毎『スズキミカ』という名義へ定額が送されている記録が残されていた。
さらに茶い封筒のを確認した私は、わず息をんだ。
ここには私との婚届だけでなく、このを売却した際の産査定までが入っていたのだ。
夫は私をから追いすだけでなく、私の居所そのものを換し、しい女との活資に充てるつもりだったのだ。
私はが震えるのを必に抑えながら、通帳の全ページとの査定をスマートフォンのカメラで撮した。
これらは全て、で弁護士に提するための決定な証拠となる。
夜けの々しいが、窓から差し込み始める。
私はえ切ったに座り込み、完璧な反撃のシナリオをので組みてていた。
フォルダの名は「証拠」。
それは私が彼らから私のを取り戻し、確実な獄へ突き落とすための最初の武器だった。
翌朝、私は何事もなかったかのように誰よりもく起き、いつものように朝の準備をした。
リビングに起きてきた健がをいた。
「おはよう」
健はきな欠伸をしながらテーブルに着いた。
ナナも遅れてやってきて、スマートフォンを片にトーストをかじっている。
2の顔には、私に対するろめたさなど微もない。
ただ私という便利な具が用した事を、当然の権利のように消費しているだけだった。
「そういえば」
健がコーヒーをすすりながら、いしたようにをいた。
「今のお昼頃、母さんが来るって言ってたぞ」
健はマグカップを置いた。
「くのデパートで買い物があるから、ついでに寄るって。そうだ、おちゃんとお茶菓子くらい用しておけよ」